ネイアはセックスに没頭している。
 でもあくまで「セックスに」であって「快楽に」ではないのがネイア。
 気持ちよくて他のことを考えられない……という状態ではなく、あくまでセックスという行動に一所懸命なのだ。
 それを「快楽に夢中になれない、雌奴隷としてまだ及び腰だ」と言うこともできなくはないが、決してそんなつもりではないこともわかっている。
 精神力が強いというのもあるが、何よりネイアは俺に奉仕する気持ちが強いんだろう。
 俺から与えられる快楽よりも、俺に快楽を与える方が嬉しい。そちらの方が、直接的な快楽よりも幸福感に繋がっている。
 隣でどっぷり快楽にハマっているベアトリスを見れば少し寂しく思えなくもないが、そもそもにして俺がイキ狂わせようとしたって絶対無理な雌奴隷も少なくない。ヒルダさんとかコスモスさんとかドラゴンたちとか。
 彼女たちほどの快楽への強さを持っているかはともかく、ネイアの姿勢を不心得ということはできないだろう。
 それに、そういう一心の気持ちで尽くしてくれるセックスは居心地の悪いものではない。
 体全体で。子宮で。雌としての全てを預け、ひたすらに性欲を受け入れてくれるネイアの姿には、陰も儚さも何もない。
 あの生意気だったベアトリスともども、こんなにもためらいなく俺のちんこに服従し、隷属し、溺愛してくれる光景は、以前を思い出せば思い出すほどに背徳的かつ心満たされる光景だ。
「ネイア……そろそろ、イくぞっ……! お前にも子供、孕ませてやるっ……!」
「ああっ、あっ……はぁぁっ……はい、下さいっ、あなたとの、子供……♪ うませて……♪」
 ベアトリスの膣に無遠慮に指を突っ込み、後ろから股間を掴むようにしながら雑に刺激しつつ。
 俺はネイアの膣内を乱暴に楽しみ、祖国を救った少女への褒美とばかりに白濁液を勢いよく流し込む。
 暴力的な抽挿で生まれた快楽が頭の後ろで爆発し、無骨な男の下腹部からもちもちの美尻の真ん中に潜む雌穴に雪崩れ込んでいく。
 産ませたいという欲望。産ませてほしいという願望。なにひとつ遮るもののない欲求の溶け合いが、快楽の余韻の中で感じられて深い満足に繋がる。

 しばらく下品な音を立てて溢れる精液を肉棒で突きこぼしながら、ネイアと互いに息を整える。
 この娘の今はほっそりとくびれた腹に、俺の子供が宿るんだろうか。脇腹にそっと手をかけながら想像する。
 正直、まだ想像ができない。だがジャンヌの時も、セレンの時も、俺は想像なんてできちゃいなかった。
 それでも子供は宿り、生まれた。いつかはこの腹がそうなることを、俺はただ現実で理解していくのだろう。
 ……そんな妄想をしている間、ベアトリスに入れている方の手の動きが疎かになっていたことは否めない。
 ぎゅぎゅっと膣で俺の指を締め上げながら、ベアトリスが不満そうな声を上げた。
「……私、まだ……?」
「あ……ああ、悪い……すぐ犯してやる」
「♪」
 にゅぽ、と指を引き抜けば、ベアトリスは露骨に媚びるような鼻声で反応する。
「ん……っ……♪ ネイアや、テテスのやつばっかり孕ませようとして……っ。私だって、子供ぐらい作れるんだから……もっと中出ししてよ、パパ」
「お前ね……それすぐ言うの禁止な」
「えー」
 パパ呼びは色々と危ない。一夜のプレイとしてはアリだったが、やっぱ乱発はしない方がいいよな、と思う。
 たまにそういうので遊ぶのはともかく、いつもパパ呼びでは不意によその人が聞いていたら言い訳せざるを得ないし、それに俺自身が娘にそういう気分を抱くようになってしまったらどうするんだ。
 実際に娘がいる以上繊細な問題なんだ。わかってほしい。
 ……いや。
「いや、アリか」
「……?」
「お前がすぐにママになってしまえばいいんだ。旦那をパパと呼ぶママは珍しくない」
 そう。それなら全然アリだ。
 理論上はテテスと同じく一番孕みやすい同族交配。
 ベアトリスも早くママにしてしまおう。そうしよう。それなら背徳プレイの事なんて誰も疑わなくなる。
「ちょっ……そういう理由で孕ませるのはなんか努力してる側としては納得いきませんよう」
 テテスが口を尖らせるが、そもそもお前が努力してるのは、出任せで言った嘘からそうせざるを得なくなったのであって、理由のしょうもなさ加減としてはベアトリスをどうこう言えるわけではないというのを思い出してほしい。
「というわけで孕めベアトリス」
「……う、うん、もちろんいいけど」
 変にモチベーションの上がった俺に若干引きながらも改めてお尻を突き出すベアトリス。
 つい今しがたまで指を暴れさせていた膣穴はまだ多少緩んでいて、そのいやらしい薄闇が俺を誘う。
 正直なところを言ってしまえば、ただ妊娠させることだけを前提としたセックスはあまり趣味ではないのだけど、今回この場は勢いだ。
「孕ませる」。そのキーワードを肯定するはずのなかった娘たちにこそ、種付けをしていく。そういう流れが生まれている。
「お前が産みたいのは男の子? それとも女の子か?」
 ベアトリスに背中からのしかかりつつ、ちんこを陰唇の間に押し込む。
 ベアトリスはそれに素直に耐えながら、問いにも律儀に答える。
「……お、男の子……が、いいかな……女だと、なんか……パパのちんぽ、欲しがっちゃいそうだし……」
「お前らの中で女の子って生き物どうなってんだよ」
 女に生まれたら当然俺とセックスする運命みたいな変な共通認識持ってないか。
 少し落ち着いて欲しい。お前たち雌奴隷はまず根本的にかなりの変態娘だ。普通に育った普通の女の子は、雌奴隷なんて生き様に納得する理由が存在しない。他の女が見ている前で、当然のように男のために尻を並べて待つような境遇は、控えめに言っても泣いて嫌がるのが当たり前だ。
「……でも、私がもっと子供の頃に、……ん、っ……♪ このおちんぽの味、覚えちゃってたら……我慢できる自信、ないもんっ……♪」
「いろんな意味でありえないだろ……」
 挿入されながら変態的なことを言うベアトリス。
 だが、俺が子供にちんこの味をどう教えるというんだ。それとお前が特別ドスケベなだけではないのか。
「だって、こんなにっ……きもちよく、してくれるのにっ……あ、あぁんっ……勇者候補時代、あんなに女だからって馬鹿にされて、悔しい思いしてた私が……女に生まれてよかったって、思わされちゃってるのにっ……♪」
「セックスひとつでそこまで思っちゃうのはだいぶ少ない例だと思うが……」
 銀竜ほぼ全員とテテスが「えっ」みたいな顔をしているがちょっと黙ってて欲しい。君たちかなり普通じゃないから。
 俺は人間族の話をしている。しかも子供の。
「と、とにかく、男っ……男の子、産みたいっ……♪」
「じゃあリラックスしてろ……ここらでは気合を入れ過ぎると女が生まれるっていうからな」
「う、うんっ……」
 嫁さんが跡継ぎの男の子出産に気合入れてる夫婦ほど、実際は女の子ばかりに恵まれてしまうという眉唾伝説。
 まあ実際根拠なんてなくて「こんなに男の子が欲しいのに生まれないなんて何か原因があるに違いない」っていう夫婦の恨み節のようなものとも聞くけど。
 さて、ベアトリスはどこまでリラックスして子種を受け入れられるだろうか。
 ……いや、リラックスなんてできそうにないな。
 ちんこが挿入された瞬間からどうみてもテンションが上がり切っていて、俺が腰を押さえていなければすぐにでもぐいんぐいん腰を暴れさせてしまいそうなほど肉欲にたぎっている。
「早く……早く子作り、しちゃってよ……パパ……♪」
「……ああ、いくぞ……!!」
 どうせ眉唾だ。こだわることもない。
 ベアトリスの貪欲な膣の熱さに導かれるように、俺は情欲に上気したベアトリスを抱きしめ、獣のように腰を振り始める。

「……さっきご主人様はアリみたいなこと言ってましたけどー。パパって呼んでくる相手をママにするのって、二重の意味でパパって言わせるわけで全然セーフじゃないですよね」
「ん。まあ、私たち的にはそれもありだし」
 テテスとマイアが何か言っているけど俺はベアトリスとのエッチに夢中で聞こえなかったということにした。

(続く)

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