様々な種族の美女の裸体、様々な視線。
まるで当然のことのように「一人目」のセレモニーとして眺めるもの。自分も早く、と欲情を抑えられないもの。あるいは覚悟を決めたつもりでいながらも未だに場の異常さについていけずに、どこか行われている「それ」に対して驚嘆を禁じ得ないもの。
微妙な温度差を肌で感じながら、それでも「雌奴隷となった記念」の「誓いの中出し」という行為に向かって、俺は新酒場の中央に敷かれたマットで腰を振りたてる。
「はあ……はあっ……」
「ん……あ、はっ……♪ あ……あ……んう……んんっ♪」
明るい魔法照明の照らす真ん中で、ひっくり返らされたカエルのような無防備な体勢で。
汗を浮かせ、穴を晒し、性器と性器の間で自らの愛液の立てる音を数十人に聞かせながら。
それでも、ネイア・グランスは可愛らしく、幸せそうだった。
その分泌量はいやらしく調教され、淫らに期待した彼女の心の証。
これからの人生をたった一人の男の肉棒に捧げ、肉欲の限りを尽くされるという運命を、心から喜び、愛している証。
互いにろくに知らない相手すらいる中で、自分のそんな淫乱な性根を真っ先に暴かれて、それでも。
「なん……なんで、しょうっ……本当に今、生まれ変わっているような……赦されているような、気持ちですっ……♪」
「赦されてるっ……生まれ変わってるさ、お前はっ……ただただ、雌の本能に正直になっていい、人生……これから過ごすんだからなっ……!」
「……はいっ……♪ どうしようっ……ほんとに、ほんとに、うれしいっ……♪」
下半身同士の湿った打音を高らかに響かせ。
ネイアは自分の幸せに没頭し、そして最も恥ずべき姿を周りに見せつけながら、それを誇りさえしている。
小さな肉体に不似合いでさえある双乳を揺らし、気まぐれに揉みしだく俺の手に委ね。
ただただ、剥き出しにされた快楽への本能、雌としての不可逆な堕落を祝い、確認する儀式に没頭する。
「……私っ……ほんとに……あなたの……あなたのおチンポに夢中になって……いいん、ですよねっ……♪ 大好きな、大好きな……優しくて暖かくて、頼もしいあなたとの……エッチなことだけ考えても……いいんですよねっ……♪」
「……いいんだ……!」
どこか自己犠牲的な……どこか厭世的な自暴自棄もあった彼女との性体験。
カールウィンを目指す過程の中、自分に女としての幸せなんて決して訪れないと信じていたからこそ、まるで取引のように、そして生きた証のように身を差し出してくれたネイア。
どれだけ濃密で派手なセックスをしても、相手である俺ではなく、遠くを見ていたような……まるで、いつか訪れる破滅の瞬間、僅かな幸せの思い出として冥土へ持っていくことを、始めから想定していたような彼女。
それが、雌奴隷として生きることが現実となった今、ようやく快楽と幸福が本当の実感として追いついた感じがする。
思い出作りのために身を投げ出したようなセックスでは、結局気持ちに不純物が混じる。
それは例えどれだけうまく隠しているとしても、こっちにも伝わる。
届いているのに届いていない、抱き締めあっているのに気持ちが響き合わない。そんな違和感がどうしても付きまとっていた彼女とのセックスは、こうして今、ようやく噛み合う。
あのカールウィン事件が終わってからだって幾度も肌は重ねている。ネイアはあれからずっと俺を拒んでいなかったし、雌奴隷になることも納得していた。
だが、やはり違ったのだ。彼女は本当に俺のものだと宣言されたかったのだ。今はそれがわかる。
重すぎる宿命を背負って、ボロボロの心の底で泣き続けながら生きてきた少女は、いくら解放されてもそれだけでは幸せになれていなかった。
憧れながらそっと触れることしかできなかった、それ以上に自分で踏み込むことなんて怖くてできない幸せに引きずり込まれ、二度と逃がさないと宣言されたかったのだ。
待たせ過ぎだったかもしれない。
だけど。
「お前は、俺の雌奴隷だ……どんなにスケベに染まってもいい……誰からどう言われたって、お前はもう、俺だけのエロエロ肉便器だ……!!」
「っ……♪♪」
後悔は、時間の無駄だ。
そんな無駄な瞬間を排して、俺は彼女の肉体を欲望のまま味わうことを優先する。
彼女の性器を精液で溢れさせ、子宮を子種で占領し、今まで彼女が本当に欲しかった幸福を一秒でも早く、一秒でも長く与えてやることに集中する。
傲慢でもなんでもいい。俺はそういう幸福を与えるのが専門だ。
「イくぞ、ネイア……もうお前は勇者じゃない、雌奴隷ネイアだ……セックス大好き淫乱ネイアだ!」
言いながら馬鹿らしいと思えてしまったこの言葉さえ、今のこの場では大真面目に祝福の言葉でしかなくて。
だから、ネイアは快楽に咽びながら、本当に嬉しいことを言ってもらったという顔をして。
「はいっ……ご主人、さまっ……♪」
気持ちが繋がる。
愛しいという気持ち、欲しいという渇望、与えたいという欲求、与えられているという充足感が、互いに響き合っているのを感じる。
そして、そのまま俺は「誓いの中出し」を、完遂する。
ドビュルルル、ドビュルルル、ビュルルルルルルッ……!
「んく……ふぁ、あああっ……♪」
膣内に下品なくらい溢れた愛液を洗うように、過剰に噴出する精液。
我ながら孕ます意欲に溢れすぎた白濁の奔流に、ネイアは全身を震わせて身を委ねる。
……途中から周りなんて見えていなかった。
そして、だからこそ。
「すごい……気持ちよさそう……」
「あんなにも、幸せそうな……♪」
周囲で見守り、あるいは番を待つ雌奴隷たちにとっては理想的な「儀式」になっていたようで。
温度にムラのあった視線は、一様に熱を上げた気がした。
満足した様子で手足を伸ばしたネイアと長めのキスをして、次に呼んだのはベアトリス。
ちょっとエマやリェーダが不満そうな顔をしている。雌奴隷宣言した時系列順だと思っていたのかもしれないが、別にそういうわけではないんだ。ごめん。
「えーと……何をどうやるの?」
ベアトリスはあまり気負っていないようだった。
多分、こういう式典的なものの価値もよくわかっていない。あの谷で勇者をやっていたらどうしたって物事に対する認識が歪む。
でも素っ裸なのに色気もへったくれもなく両腰に手を当て、指示待ちしてしまうのは、なんかこう……やっぱり子供だよなーと思ってしまう。
この場の丸出し見せつけ当たり前な雰囲気に慣れてしまっただけではあるんだろうが、見る側としては単にお子様が性的意識に目覚める前、お互いちんちんついてるかついてないかの違い程度しか理解していない幼児の所作を思い浮べてしまうのだ。
そのため、俺は若干罪悪感を改めて感じつつも、ここまできて細かく小言を言っても仕方ない、と考え直す。
どうあれ俺自身がこの子を雌奴隷になるように仕向けてしまったのだ。責任はしっかりとっていかないとな。
「跪いて。首輪つけてやるから」
「……うん」
素直に頷いて言う通りにするベアトリス。
長い黒髪は霊泉に入り続けたおかげか、見違えるような艶やかさ。
体はまだ発育の余地があるが、カールウィンにいた頃に比べれば随分と女性らしい曲線も増し、綺麗になった。
さすがに今からセレンやディアーネさんに匹敵するようなナイスバディにはならないだろうが、少しめかし込んで王都を歩けば、今のままでもナンパ男たちは決して放っておかないだろう。
気の強そうな目も、勇者として女を捨てていた頃にはただただ生意気なだけの印象だったが、全体に清潔感を得て、骨ばった栄養不良気味の輪郭が消えた今、いい具合に容貌のアクセントになっている気はする。
霊泉はそういう環境的な不健康による害も取り除くし、18歳でほぼきっちりと成長が止まってしまうエルフと違い、ベアトリスは人間なのでまだまだ成長の可能性はある。
染めていく楽しみもあるし、もっと魅力的になっていく余地があるのだと思えば、なりゆきとはいえこの子もまた随分な良物件ともいえるだろう。
そんな少女に、俺は首輪をそっと嵌めてやる。
色は青。この子も妊娠希望組だが、セックスそのものへの興味もあけすけなので結局こっちがいいらしい。まあ人間だし、遠慮なく自由に犯してたら割とさっさと妊娠してしまいそうではある。
「お前は今から正式に俺の雌奴隷だ。わかってるだろうけど、俺は自分の奴隷だと思ったら本当に遠慮しないからな。お前の都合なんか気にせずチンポ突っ込むから覚悟しとけ」
「……いいけど」
「なんか不満そうだな」
「なんかネイアより淡白……もっとこう、子宮に来るような台詞とかないの」
「……ちょっと待って」
言われてみればさっきのネイアに比べてちょっと言い草が雑かもしれない。
いや、奴隷扱いなんだから雑でもいいって意見はあるだろうけど、俺は特にそういうのを希望するマゾ娘以外には真面目に向き合ってきたつもりだ。
「……ええとな」
「…………」
「……いずれお前を母親にしてやる。だからお前は俺のチンポ専用のオモチャになれ。これから毎晩、ずっとずっとだ」
「……うん」
今度は納得いったらしい。傍で聞いた感じの雑さは似たようなものだろうが、やはり一般論ではない、ベアトリスとのこれからの日々を明確にイメージしたのが良かったか。
「誓いの中出し、していいな?」
「……いい、よ」
ベアトリスは照れたような、誤魔化して怒っているような顔のまま、ネイアと同じようにマットに素直に押し倒される。
ネイアのような巨乳娘もいいけど、生々しくプロポーションの貧弱な子もそれはそれでいい。
対比を楽しむようにまだ余韻に浸るネイアをチラリと横目で見る。
股間でまだ精液がプチュリと音を立てている。
カールウィンの勇者ふたり、淫らな奴隷の将来を誓っての公開繁殖。
凄惨な歴史に泥ならぬ精液を塗るようで、ほんの少しだけ感慨とともに興奮した。
(続く)
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