ブレイクコアはいったん森に戻った。
 石碑を使った「気」の延長ギミックの効果確認に来ただけで、今の状態ではそんなに長い時間は外にいられないらしい。
「君らの目の前でパタンと死んでしまうのも刺激が強すぎるだろう」
「マジやめて」
 離れた場所で死んでもそんなに時間をおかずに迷宮近くで復活するので、本人にとっては軽いハプニング程度の認識らしいのだが、死体はばっちり残るので昔からそういう行動は評判は悪いのだとか。当たり前だ。
 だからいったん迷宮まで戻って状態を回復させ、その間に会場やら開催時間やらを確定してから改めて来てもらうことになった。
 で、俺はというと首輪の増産。
 セレンたちが勝手に呼んじゃっただけとはいえ、たとえばアゼルとリゼルは首輪をあげると言えば確実に喜んでくれるだろう。
 彼女らにはそう、黄色。
 孕ませ専用雌奴隷の首輪をあげるべきだろう。
 立場としてはテテスと同じで間違いない。緊急性は低いけど。
 ミラさんとシーマさん、ルキノさんも……うん。コナかけるような言い方をしてしまった面は否めない。作らないわけにもいかないな。
 ノールさんとグロリアさんは……必要ないって言われそうな気が少しする。彼女ら自由人だしなあ。
 コスモスさんは……逆になんか妙なかぶりつき具合でちょっと怖いんだけど、まあ、うん。
 ここらへんには白い首輪を用意する。
 どういう意味かって? ふふふ。まああれだ。エマのペンダントと同じ仮免許的な首輪。ガチじゃないやつ。
 セレモニーの参加権みたいなつもりで付けて欲しい、と言うつもりだ。
 それに加え、レディとシャリオ。
 レディはともかく、シャリオどうするかなー……作らなくてもいい気がするんだよなー……と悩みつつ、もう8本も作ったので2本くらい増やしたって同じだ。白い首輪を余計に用意する。
 いきなり雌奴隷になるなんて思わないが、俺の将来的な対応を見通したセレンの顔を立てよう。
「ぼっちゃん、また首輪ですか」
「……なんかこう、複雑怪奇な理由でたくさん用意しなきゃいけなくて」
「……うちのサラには絶対付けないで下さいよ」
「や、約束する。っていうかさすがに射程外だよ」
「……アイリーナさん見てると坊ちゃんの射程が広すぎて心配になるんスわ」
「本当約束する」
 ジャッキーさんの工房で首輪作るのはもうやめよう。っていうか細工机くらい家に用意しよう。


「つまりな、みんなの首輪にさらに色分けを始めたらいいと思うわけだ」
 酒場。
 集まってきたガントレット&エースナイト組を前に、俺は少し声を下げてプランを説明した。
「今は黄色が悪目立ちをしているが単に色付き首輪という洒落っ気の第一号がテテスだった……ということにしたいのだな」
 アルメイダが総括してくれる。
 ナリスは「大氷原」をちびちびと舐めながら肩をすくめた。
「姑息というかなんというか。別にそれで何かが軽くなるわけでもないでしょうに」
「な、なるだろ! ……多分」
 少なくとも「木を隠すなら森の中」的な効果は望めるはずだ。テテスが特別というわけではない……という。
 うん、それがどうしたんだというナリスの感覚の方が正しいというのはうすうすわかってます。
「今回作ったのは孕ませ奴隷の黄色と仮奴隷の白……他に何かこういう意味の色、という案があったら言ってくれ。最終的に全員何らかの色をつけたいと思ってる」
「そうは言われても……私も孕ませ奴隷として励みたいのは同じですし」
「ああ。その点は私も先日言った通りだ」
 シャロンとアルメイダは当然のように言う。
 どうでもいいけど二人ともポルカに来てから湯上がり長衣がユニフォームと化していて、エルフ的には大きいアルメイダと普通に凶悪なシャロンの谷間は襟元で覆いきれず、比較的貧乳の多いグループにおいて非常に色っぽい姿になっている。
 その状態で子作りしたいって当然のように言うのはやめようよ。したくなるし。
「ナリスちゃんも白首輪おねだりしたら?」
「わ、私は首輪なんか付けてやるつもり微塵もないんだってば!」
「えー、でも気後れするでしょ、みんな首輪つけてる乱交にすっぴんで一人だけって」
「う……い、いやいや、ディアーネ百人長だって同じだし一人ってことはないし!」
「でもディアーネ百人長のは本気嫁の覚悟だよ? 雌奴隷なんかで妥協しないっていう強い気持ちだよ? ただ深入りしたくないだけのナリスちゃんが相乗りするのって失礼じゃない?」
「……ぅ」
「それとも実は……ナリスちゃんもガチ嫁にしてくれるんだったら考えてあげなくもない、みたいな高飛車なこと考えてるのかなー?」
「そ、そーゆーのじゃないし!」
 テテスによるナリスいじりも実にいつもの光景で和むが、嫁ポジってそんな高飛車呼ばわりされるような傲慢な発想なんだろうか。
 ……うん、他の娘だと高望みだけどディアーネさんならしょうがないって思われてる節もあるよね。
 でも俺としては雌奴隷は全体的に嫁のつもりであって、首輪は本当はなくてもいいもののつもりです。今更言っても誰も聞いてくれなくなってるけど。
「えーと……うーん……例えばこういうのどうだろ」
 アンゼロスがしばらく唸った末にひねり出した。
「子作り以外歓迎の色。黄色の逆」
「どういう意味ですの?」
「えーと……ほら、僕、アンディがしたいなら割と何でもアリだし。普通のエッチじゃないことも……お尻とか口とか、もっと他の変なところで射精してみたりとか……エロ絵巻によくあるやつ、どんどん試してほしいし」
 少し照れながらアンゼロスがとてもエロいことを言う。
 尻と口以外の場所で射精というと……素股とか腋とか、あと髪コキなんてのもたまにあるよなあ。短くなったとはいえ綺麗なアンゼロスの髪でそういうのはちょっと気が引けるけど。
「もちろん、普通のだって大好きだけど、雌奴隷みんな種付けばっかり期待してるわけじゃないぞっていうか」
「……確かに、アンゼロスさんの意見もひとつの真理ですわね。わたくしももっともっと、アンディさんと挑戦的な体験をしてみたいですわ」
「だよね。……青色なんてどうかな」
 アンゼロスとオーロラ、新派閥立ち上げ。
「むむ……確かに子作りばかりでは奴隷としても不完全かもしれない……だが、私はマリー殿に早く子を抱かせなければ……」
「お尻……お尻……ですか……」
「あれ、騎士長お尻興味あります?」
「こらテテスちゃん、嬉しそうにしないの!」
 ……やっぱ酒場でする話じゃないな。うん。


 お開きになった後、まだ宵も浅かったので猫屋敷へ。
 アゼルたちへの構いが足りないらしいことはちょっとは気にしてます。
 確かに最近はどちらかというとノールさんたちやドラゴンたちの方ばっかり気にしていたところもあるし。
「マローネ。ミリルやアゼルたち呼んできてくれる?」
「あっ、はい」
 猫屋敷にいたマローネを使い走りにして、ディゴ爺さんの宿屋にいる姉妹を呼んでもらう。
 俺が直接行くとディゴ爺さんと猫姉妹の無用の亀裂を作ってしまうし。
 ……そして待ち時間に、たまたま近くにいたキュートを膝に乗せてイチャイチャする。
「にゃー」
「キュートもあんまり犯してないよな……やっぱりもっと犯してほしい?」
「にゃー♪」
「どっちだよ」
「にゃー♪」
「全部にゃーで答えないの」
 本当は「にゃー」にも嬉しそうだったり媚びてたり色々ニュアンスがあって、聞いているとなんとなくわかってしまうけど、敢えて厳しくわからない振りしつつキュートの股間周りを五指で強めにいやらしくなぞる俺。
 ……はい、厳しいんじゃなくてただやらしいだけですね。
「そんなんじゃセボリーにも怒られちゃうぞ? みんななんとなく分かってくれる大人ばっかりじゃないからな。言いたいことははっきり言わないと」
「にゃー」
 若い子にちょっと人生の先輩ヅラしつつ欲望に任せた絡み方をする。
 即セックスも気持ちいいけれど、これはこれで結構気分が盛り上がる。俺オッサンかも、という反省が強くなる瞬間だ。
 でもクセになるよね。こう、あんまりモノ知らない子に教えつつ染めていく感覚って。
 ……いかんいかん。これも俺の趣味だと思われると俺が望んでなくてもどんどん無知な子を周りが引っ張り込む可能性がある。
 キュートの他にもベアトリスにガラティア、似た感じの子はもう三人もいるじゃないか。これ以上覚悟の前提が怪しい歳の子を混ぜるのはよくない。
 あまり調子に乗らないようにしないとな。と自戒しつつ、キュートのしなやかな太ももと無防備な股間を自在に撫でさすり、少女のカラダの所有権を堪能する。
 まだ幼さの抜けない瑞々しい娘が、無抵抗に恥ずかしい部分を悪戯させてくれる。そんな贅沢。
 俺は既にそれを贅沢なんて言う段階ではない、とみんな言うだろうけど、でもこの感覚は大切にしたい。
「もっと気持ちよくなりたい?」
「にゅ……」
「チンポ入れて欲しい?」
「にゅー……♪」
「ほら。ちゃんと言えって」
「……入れてほしい……♪ ずぶーって……♪」
「へへ。よく言えました」
 と。
 イチャイチャしていたら視界の隅から謎の圧力。
 気づいた瞬間にビクッと震えてそっちに視線を向けると、ルナが半開きの木窓の外から表情のない顔でジーッと眺めていた。
「る、ルナ」
「…………」
「……まざる?」
「……邪魔ならいい」
「邪魔じゃないから」
 びっくりしたけど、ルナはルナで遠慮してるのか。
 キュートだって大事なコロニーの仲間で、しばらく前まで失明していた可哀想な娘。押しのけるのは気が引けるが、でも自分も構って欲しいんだろう。
 だからってそういうホラー的な圧力の掛け方はやめよう。もう夜だし。
 そこにパジャマ姿のアゼルとリゼル、そして半裸のミリルを連れたマローネが帰還。
「戻りました……って、みんな集まっちゃった」
「あー、うん……もういいからみんな脱げ脱げ。順番にチンポハメてやる」
 俺が景気よく宣言すると、アゼルリゼルは顔を見合わせて、まるで鏡写しの振り付けのようにスポンスポンとパジャマを脱ぎ、ミリルは薄布のネグリジェを脱ぎ捨てて若干過激な下着に手をかけつつ、俺に脱がさせるとポイント高いことに気づいたのか手を止めて照れ笑いしつつ寄ってくる。
「その恰好なに? 外歩くの恥ずかしくない?」
「夜ですし、明かりをつけなければ見られるのはドラゴンの皆さんとかダークエルフの方々だけですから……元々ご主人様が来るかもって思って、コスモスさんに貰った服を着て待っていたんです」
「……ディゴ爺さんのいる宿屋に直で乗り込んでセックスする気骨は俺にはないから」
 ルナも窓を乗り越えて入ってくると同じようにどんどん脱いでいく。
 結局アゼルにリゼル、ミリルにマローネ、ルナと、五人が次々に脱いで甘えてきてしまう。
 そして膝上のキュートは自分で脱ごうとするのを俺が押しとどめ、じっくりと肌を撫で回しながら脱がしていく。
 みんな積極的に裸になるのもいいけど、こうして「お前をこれから犯すんだぞ」と手指で分からせながら脱がすのもいいものだ。
「ああそうだ。アゼル、リゼル。お前たちにも首輪作ったからな」
「やったー!」
「にゃー!」
 他全員が首輪つけているとなると、アゼルたちも首輪を貰うことに何の抵抗もないか。そりゃそうだよな。
 わかっていたけど、いいのかな、と思わなくもない。
「お前たちにあげるのは妊娠奴隷用の首輪だ。テテスと一緒」
「テテス?」
「あの人間のみょーにうさんくさい子?」
「……うさんくさいって言ってやるな。確かに悪巧みしがちだけど。あれも孕ませないといけないの」
 ちょっとアホっぽいアゼルたちにすら胡散臭がられてるって、意外とテテスは策士向いてないんじゃないだろうか。信用させてナンボだよね策士って。
「アゼルたちもお手元に置くんですか?」
 ミリルに尋ねられる。
「いや、孕んだらちゃんと砂漠のコロニーに戻すよ。……もう俺、あそこは俺専用の嫁村だと思うことにしたから」
 だから戻してもちゃんと雌奴隷。「用無しを返却する」わけじゃない、という理屈。我ながらちょっと言い訳臭い。
「事実上そうですからね……」
 おっぱいを頬に押し付けてくれつつ、マローネが苦笑気味に頷いてくれる。
 割と暴論で暴挙だと思うが、みんな俺の要望に応えて全裸になって大通りでセックス待ちしてくれるような村だ、今さらか。
 そしてキュートを脱がし終わり、彼女の膣にいざ、とちんこを突き立てたところで、ふと振り返ると個室のドアの影からバーバラがちょっとソワソワしながらこっちを見ている。
「……バーバラ、お前は混ざらなくていいよ?」
「え、でもあの、コロニーみんながご主人様のお嫁さんだったら私もそうなんじゃ……」
「いや俺キールに恨まれたくないから!」
「……な、なんだか私、キールさんと仲良くしたせいであまり良くないポジションになってるような」
「そういう言い方マジやめてあげて! あいつ一応大事な幼馴染だから!」
 ソファの上で裸の猫奴隷たちに絡みつかれつつ、小柄なキュートをバックで犯しながら、友人の彼女を必死に寝取らないよう説得する自分の姿は、いつもながらなんとも締まらないというか意味不明というか。
 ……キール、もっと頑張れ。お前もポルカの男なら猫獣人娘の一人くらいちゃんと捕まえられるはずだぞ。

(続く)

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