夏の日差しが、黄緑色に輝く草原を照らし、それを風が涼しく撫でていく。
穏やかで静かで、どこか現実感を失ったような、真昼のポルカの町外れの風景。
そんな風景に囲まれながら。
壁のない東屋にいくつか置かれた長椅子の上には、裸体に精液を絡ませてぐったりとする女騎士たちが、熱情の名残を吐息に乗せ続けている。
「はあ……はあ……っ……。いつもながら……ご主人様の精力には……驚かされますっ……♪」
俺から今しがた溢れるほどの射精を受けたシャロンは、膣内から精液をとめどなく溢れさせつつ、うっとりとした顔で言う。
「ホントにいつもいつも、よくこんなにヤル気が続きますよねぇ……」
最初に2連発を子宮に受け止めたナリスは、テテスから「自分が終わったからって逃げないで見学っ! もちろん裸のままでね♪」と釘を刺されて、居心地悪そうにしながらも大人しく膝に肘を突いて見学していた。
時々自分の椅子の下からポタポタと精液が落ちる音がしているのを、耳を揺らして気にしている。
で、ナリスの次に犯したアルメイダはイキ過ぎて気絶してしまったので、無防備にあお向けで長椅子にダウン。
で、そのアルメイダのお腹の辺りを弄ぶようにテテスはさすっている。
「避妊の解除でもしてるのか?」
「もうアルちゃんは解除してありますよー。思い込み強いですから覚悟も決まってますし」
「……アルメイダと俺の子供かぁ」
「デキたら複雑な気分ですか?」
「ん、んー……特にアルメイダは出会いとか、お袋の関係とか色々複雑だからなあ。デキて困るってことはもちろんないけど……今のところ実感が薄いのが正直なとこだ」
「あははは」
「まあそれはテテスもだけど」
「えー。一番妊娠しやすい上にバンバン子作りしてるのに?」
「作った子供の運命が想像しづらいんだよ……」
裸のままアルメイダに膝枕しつつ、身を乗り出して口を尖らせるテテスは、確かに俺とは種族相性的には一番子作りの効果が高いし、他の娘たちにも増して積極的に跨ってきている。
しかし出会いから今までの経緯の複雑さ、そしてバックボーンの面倒くささも雌奴隷随一といえる。
「まあ、デキたら絶対守るけどさ。例えバスター卿が何かしようとしたとしても」
「信用してますよー。それより、もう一戦します?」
「してもいいけどそろそろ腹が減るだろ。メシ食いに戻ろうぜ」
俺は服を着直そうとして拾い集める。股間の後始末は……この場は手ぬぐいでなんとかして、霊泉で軽く流せば済むか。汚れや匂い落としにも霊泉水は強力だしな。
と、そこでシャロンが起き上がってそっと身を寄せてくる。
「よろしければ、お口で後始末いたします」
「……お、おう」
「それと……提案なのですが、このまま軽い幻影をかけて、私たち皆で温泉まで裸で歩いてみるのはいかがでしょうか」
「いきなり何企んでやがるんですか!」
ナリスがさすがに声を荒げる。
が、シャロンはちんこに唇を近づけつつ、艶っぽい声で。
「誰に見られるかもしれないスリルで、燃えたでしょう? それに、たとえ見つかっても、魔法の幻影を見破れるのなんて身内の人たちくらいじゃない。もう少しスリルを楽しむのもいいと思わない?」
「うぐ……」
「おいナリス落ち着け。一理あるかもしれないなんて顔するな。さすがにちょっと変態的な遊びにも程がある」
「う……そ、そうですよっ! なんで私今一瞬でも納得しそうになったんだろ」
「それはもちろん、こんなみんなしてザーメンまみれだと色々どうでもよくなるからじゃないかなー」
テテスがニヤニヤしながらアルメイダの髪をなでる……あ、アルメイダの後頭部にテテスに流し込んだ精液がついてる。
目を覚ましたらちゃんと教えないと。テテスはガビガビになるまで放置しそうだし。
「シャロン、後始末だけだぞ? そんな熱心にしゃぶらなくていいからな」
「うふふ、また出したくなりました?」
「キリがなくなるだろ」
……とは言いつつ、結局シャロンには一発飲ませた。
もちろん飲みきれる量でもないので巨乳がでろでろと精液まみれになってしまい、咳き込みながらも何故かシャロンは少し嬉しそうだった。
無事に全員霊泉で汚れを流してから(シャロンもちゃんと服着せた)酒場で昼食をつまみ、悪戯でキュートのお尻を触ったら満更でもない顔で流し目されてしまったので、しまったやりすぎたと思いながらササッと逃げる。別にキュートとじっくりエロいことしてもいいのだけど、昼飯時に給仕を引き抜いて楽しむのは後で何と言われるか。
……で、昼営業が終わったら改めてキュートと遊ぼうと思いながら広場の端でぼんやりしていると、森のほうから見覚えのある巨漢……と、少し生気がないショートカットのエルフ美少女が一緒に歩いてくるのが見えた。
「……ここにいたか、偉大な竜の乗り手」
「妙な呼び方はやめてくれバウズ。……この子が、お前のライダーの?」
「ユーファだ。正気で会うのは初めてだな」
「そっか。初めまして。アンディ・スマイソンだ。ブラックドラゴンのライラとブルードラゴンのマイアのライダーだよ。この前はバウズに世話になった」
手を差し出すと、ユーファという少女は少しビクッとなってからおずおずと手を差し出し、握る。
握力は心配になるほど弱かった。
「ポルカが気に入ったのならいくらでも休んでいってくれ。バウズのライダーってことなら男爵やアイリーナも住むところくらい用意してくれるはずだ」
「……は、はい」
「……なあバウズ、大丈夫なのか彼女」
「薬は完全に抜けているはずだ。エルフたちの魔術で精神も九割回復している」
「なんかすごく頼りない反応なんだけど……」
「…………」
バウズは溜め息をついた。
「お前の女癖は響き渡っているからな。……ユーファ、俺がついている。恐れることはないだろう」
「で、でもっ……ドラゴンでも聖獣でも、人妻でも敵でも、あれよあれよの間にコマしてるって」
「誰だそんな人聞きの悪いことを! いや言わなくても大体わかるフェイザーだな」
「お前は、あのエルフに恨まれているのか?」
バウズに怪訝そうな顔をされた。
「マイアの従者だったんだよ。マイアを俺に取られたんで恨んでるんだ」
「従者なら、ライダーであるお前を恨んでも仕方がないだろうに……」
「まあ色々あったからな……基本的に悪口言って回ってるだけだから実害は少ないんだけど」
「あ、あの、それでは噂は嘘なんですか?」
ユーファは見上げる視線で問うてくる。
そして俺は目を逸らした。
ドラゴン。コマしたと言えなくもない。
聖獣。コマしてないと言えば嘘になる。
人妻。積極的にコマしたつもりはないけれど結果だけ見ればそうと言えなくもない。
敵。アルメイダとかシャロンとかテテスとかリェーダとか一時は割と敵だったよね。マイアもね。
「……字義的には完全な嘘ではない部分も存在していると解釈せざるを得ないかもしれない」
「……えっと?」
反応に困っているユーファに、バウズは小さく。
「無類の女好きで絶倫なのは事実らしい」
「っっ」
「いや俺それほどあれなわけじゃないよ!? 二年前まで童貞だったし! なんかこうタイミングが合っちゃったというかなんというかホラ、巡り合わせってあるじゃん!」
必死に弁解する俺。
しかしユーファはバウズの背中に隠れ、まるで小動物のようにブルブル震えている。
「……嘘をつかぬのは美徳だが。女受けが悪いのは諦めた方がいいぞ」
バウズは苦笑しながらそう言う。
そんなこと言ってもほら、でも俺そんなひどいことはしてないよね? みんな了解の上でああいう関係になってるよね?
そこに、空から急にシュタッと銀色の影が飛び降りてきた。
「異論があります」
エマだった。
「我が名は銀竜エマ。この方は、既に私の乗り手となることも了承済みです。……主様、他の者にはともかく、乗り手同士の挨拶で私の存在を省かれるのは不服です」
「いや、まあほら、彼女はしばらく前から療養してて、当時はマイアとライラしかいなくて」
「確かに私はまだ主様とのまぐわいに参じてはおりません。ですが!」
「そういう話は蒸し返さなくていいからさ!」
いきり立つエマをなんとかなだめる。
「…………」
「……やれやれ。お前も乗り手だ。同じだけの気迫で睨み返してもいいのだがな、ユーファ」
バウズは肩を竦めた。
(続く)
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