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ガッシュと2柱の精霊は、宿に泊まることをほとんどせずに西に向かって進んでいる。
泊まる金はあるし、優秀な戦士であるガッシュとそれを精霊魔術で(こっそり)裏付けるヒーリィなら、荒事の多いセレスタでは雇い手に事欠かない。金を稼いでそこそこの宿に泊まる……を繰り返すこともできるのだが、元来洞窟の民であり夜露を気にしないガッシュと元来寝床などどうでもいい精霊たちは、それほど宿に頓着しなかった。
何より、尻尾のちょん切れたリザードマンが美女二人連れという状況が悪目立ちしすぎる。本来あまり仲が良くないはずの白系エルフとダークエルフの組み合わせとなればなおさらだ。
奇異の視線が痛いガッシュは、故郷が近いこの地方を抜けるまでだけでも、宿は控えめにしようと思っていた。
大体、夜の状況が既に宿屋向きではない。
「ふふふ……これはまた、挑戦的だね♪」
「ありがたく思いなさいよガッシュ……精霊二人のお尻を同時に犯せるリザードマンなんて、古今東西いるもんじゃないからね?」
焚き火の前で、背中合わせに寝転んだヒーリィとブライトが裸の尻をくっつけ合う。
チョコ味とカスタード味の蒸し菓子の詰め合わせのようだ、と益体もないことをガッシュは考える。
違うのは、隙間にガッシュの猛り立った肉棒を欲しがる4つの穴が開いていること。
「女二人の尻穴だけ同時に犯すとか、確かにまあ、無ぇと思うがよ……」
「でしょ」
「うんうん」
それぞれ興奮しつつも妙に楽しそうな二人に「だってリザードマンの女って尻尾が邪魔でこんな体勢取れねぇし」とか無粋なことを言ったものか迷う。
ガッシュ自身がヒーリィという例外を除いてそうであるように、リザードマンがリザードマン以外に発情するという状況がまず少ない。
二本のペニスを持つ種族もガッシュの知る限りではリザードマンくらいだ。
これに、二人仲良く尻穴を差し出す女たち、という奇特な性向を加味すれば、まあ確かにガッシュの体験は空前絶後と言っていいものだと思う。
「歴史に名が残るよ、キミは」
「……一度に二人のケツ穴掘った男ってことで歴史にいちいち取り上げられたくねえなあ」
「ブツブツ言ってないで早くやんなさいよ。寒いんだからね、お尻丸出しって」
とても理不尽な怒られ方をしている気がするが、ガッシュもガッシュで興奮を紛らわすためにぺらぺら喋っている部分もある。
ヒーリィにしか勃起しない、と言っていた手前恥ずかしくもあるのだが、一度胎内を味わってしまってからはブライトでもそれなりに反応するようになってしまったのだ。
その特別な二人がやる気満々で明るくお尻を突き出している状況は興奮するなというのが難しい。
「ま、しゃーねえ。それじゃ中からあっためてやるさ」
「よろしく頼むよ、ガッシュ♪」
「……ちゃんと朝まで暖めてよ。体中で」
二人の尻のすぼまりに、両側から愛液を交換するように塗りつけて、二人の淫蕩を互いに思い知らせつつ、そこにペニスを押し付けていく。
「んっ……♪」
「く、ふっ……入ってくるよ、キミのムスコ……♪」
「お前微妙にアリかナシか迷う表現得意だなブライト……」
流石にペニスは腰からまっすぐというわけにいかず、ハの字にならざるを得ないが、美女二人の膣より恥ずかしい排泄穴に歓迎されるのは実に悪くない気分だった。
「忘れっぽい……って、ヒーリィがそういう性格なだけじゃ……ねえのか?」
「さあね。ただ、理論的には説明がつくよ」
長い銀糸の髪を払い、ブライトは説明を始める。
「元来、精霊とは高密度ゆえ、意志を持ったチカラに過ぎない。生き物と同じ機能を持つ必要はない。そして精霊の持つ元素の力は、局所的には留まらず絶えず変化しつつも全体としては変化しない、空の風、太陽の光、また川や海のように恒常的なものだ」
「……意味がよくわからねえ」
「もう一度言う。精霊という存在は、意志を持ったチカラに過ぎない。そういうものとして存在するために、絶えず存在の中身が流動する。……無制限の存在力を持つ、それはつまり『変わらない』ということだ。石のように受動的に変わらないんじゃない。流水のように常に動き続けているために、精霊焦点という同じ場所で見ると変わらない、という違いはあるけれどね」
「……回りくどいな。何が言いたい」
「ヒーリィは永遠に存在する精霊であるがゆえに、永遠に変化できない。記憶も経験もおそらく数ヶ月で流れ続ける。よく言えば心まで不死身。悪く言えば、何もかもがひとときの泡と同じ」
「……!!」
「存在の根幹が『こころ』でなく『からだ』でなく『チカラ』である、精霊はあくまで生き物とは違う存在だ。私は、キミがそれに耐えられるのか、興味を持っている」
うっすらと笑うブライト。
先ほどまでガッシュのペニスを膣に迎え、悦んでいた変な女。
どこか卑俗な印象すらあったのに、その言葉の奥にある、彼女本人の異様な「透明感」を、ガッシュは感じていた。
面白半分で物事に首を突っ込んでいるようにしか思えない女。
だが本当は、そこに愚かしい欲など見当たらない。今までの何もかもは、ガッシュとヒーリィが本当に繋がっていられるのか、精霊にその可能性はあるのかと見定める透徹した視線。
……その可能性を求める、聖性にも似た真摯な願い。
「……って、待てよ。お前はどうなんだ」
「なにがだい」
「精霊がそういう存在なら、お前もそんな知識、溜め込めないはずだ。絶えず本でも読んでるんでなきゃ、ボロボロ抜けていく記憶に知識の全体像を留められないだろうよ」
「ははは、ご明察だ、ガッシュ・ザッパー。聞く通り、リザードマンって種族は意外と論理的で聡いね」
「んなこたいい。どういうことだ?」
「私は特別だよ。核元素を安定させる特別な『キー・マテリアル』を持っている」
ざば、とブライトが川から上がり、水辺に置いた布束の中から、拳大の石を取り出す。
それは淡く純白の光を明滅させていた。
「一年くらい前かな。タルクのあるダークエルフの商人の手元に、これがもたらされた」
「なんだそりゃ」
「龍の宝玉って知ってるかい」
「……ドラゴンの秘宝か」
ガッシュ自身も一つ所持している。どこのどんなドラゴンのものかは誰も知らない、ただ古くからコロニーに伝わっていた「絹の鎖」と呼ばれる図抜けて強靭な紐。
それと同種の、本来ドラゴンパレスでのみ生産され、ドラゴンの持ち物以外では有り得ないと言われる特殊な宝物だ。
「どんな手段をもってしても砕くことのできない宝玉……私の核元素は今、ここに留まっている」
「……留まれる、のか。光が」
「ああ。妙なことだが、それまでヒーリィと同じく安定しなかった私の記憶が、この宝玉に依るようになってから急に安定するようになった。やっぱり何かあるのだろうね、ドラゴンには」
ブライトは淡く明滅する宝玉をいとおしそうに眺める。
「今の姿はその商人の家族の一人の姿だ。非常に心苦しかったが、これを持ち出すためには家族にでも化けて失敬するしかなかった」
「だからか……光の精霊がダークエルフなんて、妙だとは思ったんだ」
疑問が一つ氷解した。
「たまたまだが、光の眷属である私はこれを得ることでハンデのひとつを克服した。しかし他の精霊はどうか? 永遠たる精霊は、有限たる生命とともに歩むことができるのか? 私は、知りたくなったんだ。風の噂で、常識外の癒しの力を持つ女と、仲睦まじいリザードマンのことを耳にして、ね」
「……『キー・マテリアル』……ヒーリィはその宝玉じゃ駄目ってことか」
「ああ。存在するかどうかすらわからない」
ぼんやりと、光に浮かび上がる褐色の裸体の美女は。
「それでも、記憶が流れ続けるとしても。キミはヒーリィ・ウォーターを愛し続けられるかい?」
そういって、祈るような瞳のまま微笑んだ。
ガッシュはヒーリィを右腕に、ブライトを左腕に抱きながら、二人の尻穴をヘミペニスで同時に蹂躙する。
「っく……は、ぁっ……♪」
「ブライト、テメェケツ穴初めてのはずじゃないのか。随分よさそうじゃねえか」
「わからないよっ……でも、なんだかっ……♪」
「が、ガッシュうぅっ……ブライトばっかり、見てないでよぅっ……!」
「お前のは言うまでもなく最高だ。スケベなケツ穴しやがって」
「ブライト……よりも……?」
「まだまだ締め付けるばっかりだなブライトは」
「えへへっ……♪」
「キミらは本当に……仲……睦まじいねぇ……?」
二股、ハの字になっているせいで、二人のちょうど間に腰を叩きつけてもうまく奥まで入らない。テコのように腸と膣の間の壁を押すばかりだ。
だから二本同時に刺しながらも、どちらかの穴に重点的に抜き差しする動きをすることになる。
これは確かに贅沢な話だ、と思いながら、ガッシュは前人未到の双尻穴セックスを楽しむ。
「ヒーリィ」
「ひぁ……み、耳、咥えてっ……♪」
「ブライト」
「ふぁ!?」
ヒーリィのやや短めの耳と、ブライトの長い褐色の耳。二つの耳をリザードマン特有の大きな口で咥えて細い舌で刺激すると、ヒーリィは心地よさそうに、ブライトは刺激が強くて苦しげに悶える。
そろそろ限界だ、と感じながら、ガッシュは二人の直腸を突きまくった。
「そろそろ、イくぞっ……ヒーリィ、ブライトっ……ケツで孕めっ!!」
「ガッシュっ……♪」
「は、はぁっ……熱いっ、熱いよっ……!」
ドプッ!!
ドプッ、ドプッ、ドクッ……!!
ガッシュが二人の尻穴にたっぷりと精液を注ぎ込む。
その尻穴の奥に卵が育つ、リザードマンらしい妄想をしながら。
「はゅぅ……♪」
「ふふ、確かに暖まったな……ガッシュ、冷えてきたらまた頼むよ♪」
「初めてケツ犯されたくせにまだまだヤる気かよ」
「……ブライトはともかく、私はお尻に一回ぐらいじゃ全然物足りないんだから、そこんとこちょっと考えてよね?」
「はいはい。この淫乱が」
「ドスケベトカゲの性教育が良かったせいですよー、だ」
キスを交互に落とし、二人をハメたまま抱き締める。
「……数ヶ月、か」
「……ガッシュ?」
「いいさ。……いつまででもその数ヶ月を続けりゃいいだけだろうよ」
「なんの話……?」
「ヒーリィから一日だって離れられるかよ、って話だよ」
(続く)
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