金の氏族領でもなんだかんだとイチャついてしまい、また老馬の引く馬車で牧場に戻る。
そして馬車を返して次の氏族領へ。
「宵も近くなってきた。次は泊まらせてくれる場にするか」
「泊まらせてくれないとこってあんの?」
仮にも氏族長の訪問だ。寝床ぐらい貸してくれそうなものだが。
「ガスト爺の隠居した銀はともかく、あの占い怪人アルマ婆の紫、ガスト爺の兄貴分とも言われるオリバー爺の金の領地で宿を貸せと言うのはちょっと気が引けるかの」
「……いいのかその言いようは」
「人が聞いておらねば誰も結構言うものよ」
まあエルフといえど、集まって暮らせば陰口の一つや二つ出てくるか。
しかし銀、紫、金か。
「じゃあ青とか緑とかはアリなんだ」
あの氏族会議で敵になったのは、アイリーナの白、ディエルの赤、ゴルクスの橙にクリスティの桜を除いた残り五氏族。
どれも思想的には保守派だという話だが。
「緑のシャキール爺はあの中では中庸寄りじゃ。というか緑は血の気の多い後継候補どもがしばらくおきに大喧嘩するので一枚岩とはいい難い。それを調停し続けるあの爺自身は良くも悪くも、森に何も起こらぬことを願っておるに過ぎぬのじゃ」
「じゃあ『泊めてー』って言ったら?」
「領内であまりヤンチャはするなと言う程度じゃろ。あれでもスマイソン殿のことは認めておるはずじゃし」
……あんまりにもヨボヨボ過ぎて何を考えてるのかわからない爺さんだったが、つまり心労絶えない人というわけか。
「青は?」
「氏族長はボイス爺じゃな。……まあ、見ればわかろう。今日はあそこで泊まるとするかの」
歪な広場から転移魔法を発動させるアイリーナ。
俺たちは光に包まれ、瞬間移動する。
青の氏族庄は水のほとりにあった。
まあ氏族庄というのはつまるところ村なんだから、生活のために水場の近くを選ぶのが当たり前といえば当たり前なんだけど……これがまたデカい。
いや村じゃなくて水の方が。
「これ……湖か?」
「海じゃ」
「う、海!? 古代結界の中って海も入ってるのか!?」
古代結界は外との空間的な繋がりを歪める。
地上はともかく海の中までその結界が効いたら色々とめんどくさいんじゃないだろうか。
「大した面積ではない、ほんのちょっぴりじゃ。それでも外の海と断絶しておることには変わらんから魚は入ってこぬ。この氏族庄前の海は一種の生簀のようなものとして使われておるらしい」
「じゃあ海の魚とか欲しいときは」
「結界の外に漕ぎ出て荒海とエルフの激闘じゃ」
……吹きすさぶ風、暗い空。
荒い波間をカヌーで突破するエルフたち。
手に手に漁具を携え、マグロやカジキやペンギンやセイウチを釣り上げる。
時々シーサーペントや巨大海獣なんかとも生死ギリギリで争いながら、大漁旗掲げて帰ってくるエルフたち。
……という想像が一瞬で頭の中に展開される。
「……なんだか俺の中のエルフ像がかつてない勢いで侵食されてるぞ」
「ふむ。何を考えたかは知らんが多分間違ってはおらん」
「マジで!?」
まさかな。
と思ったら、海辺の桟橋の上では青のエルフたちがでかい鍋を囲んでイメージそのままの海男的な集会を開いていた。
「そーれ、海エルフにゃあ〜惚〜れる〜なよ〜♪」
「はははは、おーい酒足りねーぞー」
「次のランスシャークも捌いちまおうぜー」
エルフにあるまじき潮焼けの顔をほころばせ、幾人もの耳長漁師たちが楽しそうに歌ったり踊ったりしている。
その集会の上座にいて若いエルフ娘の尻触ってる老人に見覚えがあった。
「調子はどうじゃ、ボイス爺」
「……んぁ? おー、お前……確か白のヤンのところの……」
「アイリーナじゃ」
「おー、そうだったそうだった。まあ飲め」
「いただこう」
尻を触ったエルフ娘につねられながら、ボイス翁は特に何も考えてない様子でアイリーナに杯を渡して酒を注ぐ。
「それと……あー……誰じゃお前」
俺はさっぱりと忘れられていたらしい。
近くにいた、あんまり漁とかしなさそうな普通のエルフが小声でフォロー。
「ボイス様、例の聖獣の件の時の人間族です」
ボイス翁、少し停止。そして。
「例のってなんだ例のって。あーもういいからお前も飲め! ところでどこの氏族から来た?」
「ポルカから……」
「ポルカの氏族か!! まーいい、ほれ杯持て、ワシが直々についでやる」
とりあえず何も気にしていないっぽかった。
俺も酒を飲んでみる。
口当たりのいい酒だ。っていうか飲んだことあるぞこれ。
「あーこれ、もしかして」
「うむ。『荒れ鯨』じゃ。昨晩そなたも飲んだじゃろ」
そういや青の氏族領で作ってるって言ってたっけ。
「おー、そうか美味いだろう。この酒を作っておるのはワシの孫の嫁の兄貴でな」
そのままボイス翁のご家庭自慢が始まる。
…………。
日がとっぷり暮れ、月明かりの下でようやくボイス翁の話が終わった。
「というわけでワシの船は今や幸運のお守りの原料というわけじゃ」
話の内容も明後日に行ってしまっていた。
と、そこでアイリーナがボイス翁に酌をしつつ割り込む。
「ところで今夜の宿を貸してはもらえんか。スマイソン殿を連れて森案内の途中なのじゃ」
「あー、そうか、なるほど。なんか知らんがとりあえずほれ、エントラ、なんとかしろ」
「はいはい……」
さっき進言してた普通エルフの青年が若干呆れた様子で俺たちの前に進み出る。
「お部屋の用意はできていますので、こちらへ」
「おー、また飲みたくなったら混ざりに来いよー」
ボイス翁は徳利を振りながら上機嫌だった。そしてまた若い娘の尻を触ってつねられていた。
「……ま、ボイスはああいう爺じゃ」
「なんとなくわかった」
「元々武勇に秀でていたんじゃが、細かいことは全部他人任せという男でのう。まあ氏族会議では銀のガストや紫のアルマ婆が賢そうだから、難しそうな話は任せてしまっているということじゃ」
「仮にも一氏族代表がそれでいいのかオイ」
「他ではよくはないんじゃろうが、青はあの通り、あれで上手くいっておる。ああいう環境では人望第一じゃからな」
エルフにも攻撃的なものや友好的なもの、色々いるとは思っていたが奥地のエルフにはこんなのもいるのか。
さすがによその氏族庄で泊まるというのに同室とは行かない。
俺とアイリーナはボイス翁の屋敷のそれぞれ別の客間をあてがわれた。
「じゃあな、アイリーナ。また明日」
「うむ。明日はどこへ行くかのう」
「長引かない程度に気分で決めてくれ」
おやすみの挨拶をして、ベッドに入る。窓の向こうから波の音がする部屋というのは新鮮で、それでいてなんとも安らいだ気分で、俺は酒のせいもあってすぐに眠りに落ちた。
翌朝になり、起きてみると。
「……むにゅ」
「おい」
アイリーナがなんか当然のように同じ布団に入っていた。
しかも全裸。寝るときは裸派なのは確定か。
「……ふぁあ。……おはようスマイソン殿」
「お前あっちの部屋で寝たじゃん」
「……そうじゃったかの」
そこですっとぼける意味がわかりません。
「ふあ……あっ。とはいえ、コレがこんななのはわらわの魅力か。良い女というのも罪なものじゃ」
そして半分寝ぼけ眼ながら、躊躇もなく俺の早起きな部分を触ってくるアイリーナ。
「それは人間族は朝は元気になるものなんだ」
「ほー。それは便利じゃのう」
お前の魅力とは特に関係ない、と言おうとしたものの。
そのちょっと体温高めの小さな体の感触が、すげないことを言わせない。
……昨日も何度も味わった体。
折れそうな細い手足、両の掌で包んでしまえそうな細い腰、キツくて濡れやすい膣。そして。
「ふふん? もの欲しそうな顔をしとるのう?」
その端整であどけなく、可憐な顔。
「バレた。……なあ、アイリーナ」
「ふむ」
「舐めて」
「……朝一番で言うことではないのう♪」
最初は嗜めるつもりだった俺の乱心を、アイリーナはクスッと笑い、もぞもぞと布団の中に引っ込んで応えようとする。
そのアイリーナをとっ捕まえて、体を持ち上げて俺の上に乗せる。
「な、何をっ……?」
「俺も舐めるから」
「む、むーっ……この変態男か」
「うるさい変態女」
アイリーナを顔にまたがらせ、そのアイリーナにはちんこをしゃぶらせる。
朝っぱらから種付けも悪くないが、こういうのもいいだろう。
「な、舐めるぞっ……ふゃ、そ、そなたも断ってからっ……!?」
「んずずーっ……れろれろっ。やだね、早い者勝ちだ」
「お、おのれド変態がっ」
アイリーナも最初はおっかなびっくり舐める感じだったのが、俺に対抗するようにいきなりその小さな口にぱくりと亀頭を咥え込んでしまう。
俺も負けじとアイリーナの陰唇を割り開き、やや未成熟だが俺にとってはたまらなく気持ちいい穴を唾液まみれにしにかかる。
「く、そ、そなたはそのように無遠慮にっ……ま、豆はいじるでないっ、イッてしまうじゃろうがっ……!!」
「らめ? じゅるっ……よし、じゃあこっちだ」
「ふぁあっ!?」
尻穴も舐める。
餅のような触感を頬に返す尻たぶの間で、アイリーナの可愛らしいアヌスを味わいまくる。
「や、やめよやめよっ、……せめてほんの少し、やめてっ……わ、わらわがそなたの種汁を飲む前に終わってしまうっ……!」
「え……の、飲まなくてもいいんだぞ? 適当に出来上がったところでこっちの口に突っ込む線も」
本当はしゃぶりはしても吐き出す子も多いと聞く。
が、アイリーナは一生懸命に亀頭を舐めながら反論する。
「飲むっ……そ、そなたの汁、聞けばあのアップルには毎日飲ませておったというではないかっ……」
「ま、まあね」
「……わ、わらわとて、少なくともそなたに対しては一人前の女じゃ。否、一人前の女でありたい。あやつができてわらわが出来ぬでは、腹が収まらん」
「別に飲むかどうかはそれほど大きな差では……まあ嬉しいけど」
「そ、そなたが嬉しければそれで充分れわらいかっ……んむぐっ」
ほとんど意地で俺のちんこをしゃぶりたてるアイリーナ。
この小さな貴人がグロテスクなちんこを一生懸命にぐぽぐぽと吸いたてる光景はひどくいやらしくて、そのたどたどしくも熱意の篭もったストロークと共に俺の快楽中枢をガシガシ刺激する。
そして、俺は抵抗することも忘れ、アイリーナの太腿の暖かさを両耳に感じながら。
「んむっ……ん、んっ……んんっ……!? んぐっっっ……!!?」
射精。
それをアイリーナはしがみ付くように吸い上げ、飲み込もうとして、むせる。
「げふっ……!?」
「おっ……おい、大丈夫か、アイリーナ」
射精途中でちんこが外に放り出されたことに一抹の寂しさを感じつつも、げふげふとむせるアイリーナを心配する。尻越しに。
だがアイリーナは咳が収まると、俺の腰の上に自分が吐き散らし、飛び散った精液を見てひどく悔しそうな顔をした。
咳のせいなんだろうけど涙ぐんでるのが余計に可哀相で、可愛い。
「わ、わらわはっ……れるっ……っ!」
「そんなの飲めなくたって……」
「……わらわはっ! 飲みたいとっ! 言っておるのじゃっ!」
「……そんな大声で絶叫するなよ」
あのエントラとかいう青年が聞いてたらどうするんだ。
「幻影はちゃんと張っておるっ。……スマイソン殿、あ、あと一度だけ、わらわに飲ませてくれぬか」
「……そんなムキにならんでも……」
とはいえ、目に涙を溜めながらも精液飲ませろと懇願する美少女を前にして。
「……お、おおっ♪」
「まあ……勃っちゃったから、いいよ」
俺のちんこは実に早起きだった。
アイリーナのリターンマッチに付き合った後、まだ宴会を続けていたボイス翁に挨拶して、転移の広場に行く。
……結界内の森の気候は暖かく穏やかなので、その場で居眠りとか挟みながら動死体の如く何日も宴会を続けるのが青の流儀らしい。
「そうじゃな……では次は桜にでも行くか」
「桜って、あのクリスティの?」
「うむ。あそこはあそこですごいぞ」
アイリーナが転移魔法を起動し、光に包まれる。
潮臭い青の氏族庄から変わって、最初に感じたのは花の匂い。
あまりそういった匂いにこだわったことのない俺でもはっきりと感じる、爽やかで華やかな香りの風。
「お、おー……」
転移の光のまぶしさを感じなくなって目を開けると、周囲はまさに花畑だった。
一度来た事はあったがあの時は氏族庄上げてバーベキューパーティ状態だったし、普通の状態で見るのは初めてだ。
そしてやはり印象としては花、だった。
「こんなに花が一杯だったっけ」
「以前来た時は一角馬の焼き肉の匂いでいっぱいじゃったか」
「はー……改めて見ると綺麗だなあ。さすがだ」
「まあ花も良いが、わらわが言う『すごい』というのはソレではないぞ?」
アイリーナがニヤリと笑い、歩き出す。
桜の氏族庄はなだらかな丘の中腹にある。
その丘をアイリーナについて登っていくと、頂上はちょっとした展望広場のようになっていた。
そして、そこから見える丘の向こうの平原は、どこまでもどこまでも、本当にどこまでも続く、大牧場。
「うおー……すっげえ……」
まばらに林があちこちに見えるが、それ以外は全て牧草地。ポルカの周囲のような季節限定のものではない、管理された牧草地だ。
その牧草地に数え切れないぐらい点々と見えるのが一角馬。
大陸北方において既に絶滅したとさえ言われた幻獣が、呆れるほどたくさん飼育されていた。
というかこれって飼育……だよな?
「単に一角馬が大量発生して手がつけられないだけにすら見える……」
「まあ牧畜用の農業魔術がなければ、とてもじゃないですが桜の者だけでは管理できませんね。ここから見えるのなんてまだ1/4ですらありませんし」
「……ん?」
突然アイリーナが丁寧な喋り方になったな、と思って振り返ってみたら、そこにはクリスティがいた。
何度か顔を合わせている、桜の氏族の氏族長……じゃなくて代理だったか。
「ごきげんよう、スマイソンさん、アイリーナ。突然いらしたものだから驚きました」
「うむ。邪魔しておるぞクリスティ」
「あ、ども」
「いかかですか? よろしければ、ここで昼食など」
クリスティがバスケットと数本の竹水筒を持ち上げてみせる。
「いいの?」
俺たちのために用意したにしては手際がよすぎる。
クリスティは苦笑した。
「本当は向こうの一角馬を見に行っている父とその弟子たちへの分に作ったのですが、まあ……彼らの分はまた別で作らせて持っていかせてますから」
さすがにアイリーナも手間をかけさせたと思ったか、困った顔で笑う。
「悪いのう」
「いいのよ、白の氏族長と聖獣迷宮の英雄が訪ねてきたのに何のもてなしもできない方が悲しいもの」
クリスティはふわりと笑った。
……ああ、いいなあ。こういう「お姉さん」的な雰囲気。
好天に恵まれた丘のてっぺん。緑の絨毯の上で、美女美少女とピクニックランチ。
花の香りの爽やかな風。エルフ特製の柔らかく甘いパンと、一角馬肉の厚切りハムのサンドイッチ。
そしてなんだか不思議な香りのお茶。
「なんかすごい幸せだ……」
「あらあら。お口に合ったみたいで何よりです」
「それにしてもちょっと恍惚としすぎじゃぞ、そなた」
だって何もかもが心地いいんだもん。
「こりゃ森から一生出なくてもいいっていうエルフたちの気持ちもわかる」
「サンドイッチとシロップ茶程度でそこまで感激してどうする」
「あら失礼ね。……でも、今夜はここに泊まっていかれてはどうですか。私たちの屋敷でならもっと手の込んだお料理も出せますし」
うわー。魅力的な提案。
……なんかいーなー。
すごくいーなー。
この満足感。この浮揚感。
そして。
美少女と、美女。
「……クリスティ。何かスマイソン殿の様子が変じゃぞ。食事や茶に何か妙なものでも入っておらんか」
「え、ちょっと待って、そういえば……あっ」
「あってなんじゃ、あっ、て! どうするんじゃ、スマイソン殿に何かあればディアーネも聖獣もドラゴンもみな……」
すごくいーなー。
美少女と、美女。
あいりーなと、クリスティ。
……なんというか、こう、男として。
たまらん。
「…………」
ふらりと自分の足が勝手に動いて立ち上がる。重心を意図して動かしてる感覚がない。なんか引っ張られてるような感覚。
でも自分が何をしたいのかはよくわかる。ぼんやりと、はっきりと。
「す、スマイソン……殿?」
「た、確かカネツキ草の実の煮汁って人間には少し覚醒作用があったはず……」
「クリスティ!?」
二人がなんか言ってるけど、よくわからないので聞き流して。
俺は手近なクリスティをおもむろに捕まえて、両手を掴んでキスをする。
目を白黒させるクリスティ。
「す、スマイソン殿っ!!」
アイリーナが驚いた声を上げるのを俺はやっぱり聞き流し、思う存分クリスティの口の中を蹂躙し。
「……やらせて」
と、ぼんやりした声で呟いた。
「あ、あの……そ、それって」
「セックス」
「あ、ええと……その、私ですか……」
彼女が困った顔で言う。まあ困ってる程度ならいいよね。
「うん。クリスティ、犯したい」
「ああ……そ、そうですよね……仕方ありません」
クリスティは困り顔で笑い。
「どうぞ」
「クリスティ、何を!?」
「だってあなたには任せられないじゃない」
彼女は苦笑いしたまま、ゆっくりとボタンを外していく。
俺は途中からシャツを掴み、ぷちぷちっとボタンを千切ってクリスティの胸をあらわにした。
でかい。
「……んぐっ」
「あんっ」
クリスティは突然乳に顔を埋めた俺を特に咎めることもなく受け入れる。
その彼女を押し倒し、スカートをまくって下半身も露出させる。
下着はつけていなかった。
淫乱だ。この女淫乱だ。
「ノーパンだ……」
「し、下着というのはつける氏族とつけない氏族が……」
「つまりクリスティは入れて欲しかったんだ……」
「やっ、違っ……わない、ですけど」
「な、何を言っておるんじゃっ!」
「だ、だって嫌がったらあなたに……」
「わらわのことは良いというのにっ!」
「二人ともうるさいぞー」
俺は抵抗の弱いクリスティの足を広げ、その濡れの少ない膣に唾液を塗りつけて、やや強引に挿入していく。
「んっ……う、くっ……」
そして、異物感に目を閉じるクリスティを差し置いて、アイリーナの手を引いて抱き寄せ、キスをする。
「なっ!? す、スマイソンさん、その子はっ……」
「よ、良いというにっ……んむっ……わ、わらわはっ……もう、スマイソン殿と、幾度となく……っ」
「え、ええっ……あ、うっ!?」
片手でクリスティの足を上げ、片手でアイリーナを抱き寄せ、腰を振り。
……ああ、なんかすごく。
心地、いい。
「情報を総合すると。昨日複数の氏族領をアンディとアイリーナが歩いていたことは間違いない」
「ほ。妙に仲良さげだったという証言も出ておるらしいのう」
「……つまりこれは」
「抜け駆けじゃな」
「許せませんわね」
「あ、あのー……何かもっと危険な目にあっている可能性も考えた方が……」
「行くぞライラ。この事態で主の言いつけがなくては飛べないとも言わないだろう」
「我らを出し抜くように森に湿気込むとはのう。……久々に気兼ねなく乱入するチャンスじゃな♪」
「わたくしもアイリーナ様には物申しておきたいところですわ」
「あのーっ。あーのーっ。……うう、私がしっかりしよう」
「みんな頑張ってねー☆ あ、ネイアちゃんはもっと大胆な服に挑戦しない?」
「ひぃい!? いえ、いいですいいですっ!」
(続く)
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