「俺の今後三日間のエロ計画表」という、とりあえず形になるものがひとつ出来て……顔見せ会と言い張ったこの不可解な集会も、一応の体裁というか、開いた意味みたいなものが見えた。
 というわけで今回はお開き……とほぼ全員がそんな雰囲気になりかけたところで、ヒルダさんが声を上げた。
「ちょーっとタイム。これから避妊魔法かけるから特務関係の人は帰らないで!」
「ひ、避妊魔法……?」
 ちょっと驚いた顔をするセボリーたち。
「どういうことですか……?」
 フェンネルが俺に視線を向けてくるので、一応の説明をする。
「あー。なんというか、エッチするのはいいとして……俺たち軍人だからさ。将来的に子供作る気とは言っても、今出来ちゃうと任務に支障が出るんだよ。セレンとか、ちょっと前までウチの特務隊の専任偵察員と連絡員とごはん係を兼任してたわけだから……」
 それをヒルダさんが咳払いして受け継ぐ。
「いくら喜ばしいこととは言っても、お仕事だもの。特務だってやらなきゃいけないことには違いないでしょ? でも今回のディアーネちゃんの任務はレンファンガスやセレスタ、それに何より危険な魔物領も飛び回る必要があるから、せっかく授かった赤ちゃんが落ち着いて産めないかも知れないし、そして充分な働きが出来なかったらアンディ君を危険に晒しちゃうことになるのよ。……だから、今回のお仕事が終わるまでは、軍隊関係の人は妊娠できなくすることにしたの」
「私の見通しでは半年以内にはどうにかなるはずだ。……まあ、君たちポルカに居残る娘にはあえて必要があるわけじゃない。気にしなくていいさ」
 ディアーネさんが微笑んで説明を締めくくる。
 が。
「あ。それなら」
 勝手に入れたお茶を啜っていたテテスが声を上げる。
「アイリーナさんやクリスティせんせとか、迂闊に人間と子供作れない人はかけて貰っておけばいいんじゃないですか?」
「わらわは既にかけられておる。特務についていくことも視野に入れておるからの」
 アイリーナが苦虫を噛み潰したような顔で言う。気に食わないらしい。
 そしてクリスティはというと。
「わ、私はその分、ポルカに詰めて下支えをせざるを得ませんし……セレスタ軍のほうの取り決めには関係ないですから」
「いえいえ、単にクリスティせんせってば偉い人でしょう? 子供、作らないほうがいいんじゃないですか。性欲が旺盛で抑えきれないのはしょうがないとしても、子供が出来なきゃ最悪の事態にはならないじゃないですか」
「性欲旺盛とか言わないでください。それに、私は子を生す覚悟のない性行為は不自然なことだと考えています」
「生しちゃまずいんじゃないですか?」
「まずいですけれど、スマイソンさんはもしもの時も責任を持ってポルカで産ませてくださると言いましたし、それを信頼しています」
 ……ま、まあ、確かに言ったけどさ。
「なぁんだ。変なポーズつけなくても、最初からその気なんじゃないですか」
 テテスがやっぱりね、と笑う。
 真っ赤になってそっぽを向くクリスティ。
「クリスティ様にもそんなこと言っちゃったんだ……ご主人様ってほんと大物かも」
「私たちもちゃんと産ませてくれますよね?」
 セボリーの呆れ半分といった感じの呟きとオレガノの勢い込んだ申し出に苦笑で返す。
「はい、既にかかってる人もみんなみこっちに来てー。ナリスちゃんもかけてあげるから早く来なさい」
「へへー。ありがたいです」
「ナリスちゃんは産みたくない派なんだ」
「だ、だって私当分働くもん。まだ妊娠したくないに決まってるでしょ」
「じゃあスマイソン十人長なんてねじ伏せちゃえばいいじゃない。ナリスちゃんの腕力ならのしかかられても余裕でしょ」
「……そ、そうだけどさぁ……でも、え、エッチ自体はそれほど嫌いなわけじゃないから、お酒飲んだ後とかテンション次第ではまたうっかりの可能性も無くはないし……安心に越したことは」
「……よくわかんないこと言うね、ナリスちゃんも」
「う、うるさいなぁ。処女には多分わかんないよ」
「…………」
 さすがにそれには反論できないのかテテスは黙る。
 ちょっと気まずそうにしながらヒルダさんのところにいくナリス。

「あのー」
「なあに?」
「それって……受けなくてもいいけど受けてもいいってことですよね?」
 あらかたの要員に魔法の掛け直しが終わる頃、セボリーが妙なことを言い出した。
「セボリーちゃんだっけ? 受けたいの?」
「はい」
 セボリーが微笑んで頷き、他の三人娘が驚いた顔をする。
「セボリー……?」
「ご主人様の子供、いらないの?」
 ローリエとオレガノの言葉に、ニカッと笑ったセボリーが首を振る。
「だってみんな一緒に妊娠したら困るじゃない、いくらなんでもさ。……ご主人様周りの人みんな受けてるってことは、解除も難しくなさそうだし……私、みんなのあとのタイミングでいいかなって」
 ……確かに理想としてはいつでもドンと来いっていうのが孕む側としてはあるべき姿かもしれない。
 でも、こういう生活観も大事なのだろう。
 特にセボリーたちはこの町ではわりと孤独な存在。
 セレンたちのように男爵直々に保護してもらえるという確証もないし、増して人間の子供を孕んで生活に困ったからって森に帰るのも立場を考えると危うい。
「その分、ご主人様にいっぱい相手してもらえるし♪」
「む……そーゆーのはちょっと感心できない」
「ご主人様はドスケベの変態でもいいけど私たちが堕落しちゃ駄目よ」
「う、うう……どうしよう、私も……」
「オレガノ、気をしっかり持って」
 セボリーの付け足したような軽口を糾弾するローリエとフェンネル、そして寝返りかけるオレガノ。
 他のみんながクスクス笑う。
 そして。
「……ところでその魔法、後で教えてもらえませんか」
「あら、テテスちゃん。どういう風の吹き回しかしら?」
「レンファンガスにも北の森にもない系統の術ですから」
 地味にテテスはヒルダさんにも弟子入りしていた。
 ……学習意欲すげえなあ。


 解散後、日の傾きかけた町外れでマイアをドラゴン体に変化させる。
「ほ。どこぞへ行くのかえ、飼い主殿」
「アイザックたちの陣中見舞い」
「あとでディアーネと我が行くが。マイアではもしもの時に効率が悪かろうて」
 ……雪崩とかか。
 でもライラのブレスで雪崩をなんとかするわけにも行かないと思うし、一緒だと思うけど。
「たまには私にも飛ばせて欲しい」
 マイアが言う。ドラゴン体なので声が大きく、そこらじゅうに響いてしまって口を押さえるマイア。
 こんな仕草はマイアらしくて可愛い。ドラゴンだけど。
「ほほ。まあ朝のひと暴れでは足りなんだか。よい、我もたまには楽をしよう」
「飛んでいいの?」
「我も乗せてもらうがな。ディアーネを連れてくる。しばし待て」
 ライラがひょいと近くの家の屋根に跳び乗り、見渡して、またひょいっと飛び跳ねていく。
 ……ドラゴンは街の中の移動も素早くていいなあ。
「アンディ様。頭、乗って」
「おう」
 マイアの手で頭に乗せられる。背中よりも「ドラゴンライダー」っぽいという理由でマイアが好む乗り方だ。
 御伽噺のライダー願望はまだまだ抜けていないらしい。


 ほどなく到着したディアーネさんとライラを乗せ、アイザックたちの姿を探す。
 ……前回見てから数日。
 アイザックたちは既に子蛇山脈の尾根を突破し、西のライカ側からポルカ側へと進入を果たしていた。

「予想以上にアイスデッカーが威力を発揮してまして。まあ根性なしが疲れた疲れた足が痛いって喚くのは常ですが、それ以外は山岳行軍とは思えないほど順調ですぜ」
「雪と高山病の障害が無いだけでそれほどか」
「ま、メシがしょぼいのはどうしようもねえですがね」
 アイザックたちは随分順調なようだった。
「何より、新任のダークエルフ兵に医療魔術の心得があるのが嬉しいですな。岩場で迂闊に転んだり崖から落ちたりする奴も出ましたが、今のところ大事には至ってませんや」
「そういえば、以前は私が全部診ていたな。怪我人が何人も出ると大変だった」
「魔法の処置が出来る奴が6人います。なんでも前任の歩兵隊でも医術が重宝がられたそうで」
「私が一人で支えていた部分が分散されたことによる嬉しい誤算か」
「ま、そんなところです。平地に降りたらスピード上げていきますよ。行動計画ではポルカまで8日ですが……そうですな、半分は難しいにしても5日で進んでみせます」
「頼もしいな。しかし特務が終わったら本格的に私の居場所がなくなりそうだ」
「俺たちが指揮してこんだけ回るんだ、ディアーネ百人長が動かしたら伝説になれますぜ」
「ははは。ここだけの話、引退も考えている」
「困りますよ。俺も考えてるんですから」
 アイザックとディアーネさんが笑いあう。
 正直、百人隊を率いるという仕事は決して楽ではない。平常運転でもだ。
 その上、就任から一年も経っていないのに数ヶ月にも及ぶ大規模行軍訓練なんていう大仕事をここまで順調にこなせる、ただそれだけでアイザックの統率力と人望は目を見張るものがある。
 ……再編成の時は、昇進の話が来たアイザックやアンゼロスにちょっと嫉妬も感じたけれど。
「やっぱアイザックってモノが違うんだなぁ……」
 それは認めざるを得ない。
 こんな凄い男が親友で誇らしくすら思う。
「なに言ってやがんだ。モノが違うったらお前が一番じゃねえか」
 アイザックはその巨大な手で俺の背中をバンバン叩く。いやアイザック的には軽くはたいた程度だろうけど、俺はぐらぐらとよろめいた。
「一年前には歴史的事件をテメェの器量で動かし、今も時代の最前線にいる。何よりドラゴンにすらモテモテだ。ちょいと部下の扱いができる程度の俺にしてみりゃ嫌味だぜ」
「正直俺もなんでそうなったのかよくわからないんだけどね」
「ほほ、胸を張るが良い、我が主よ。そなたは竜を恐れずに従え、魅了し、そして使うべき時に使ってみせた。充分じゃ。少なくとも、竜にとってはこれ以上なき、良き主よ」
「うん」
 ライラとマイアに励まされ、俺はちょっとだけ自信回復。
 うん。向き不向きがあるのは決して悪いことじゃない。一人がなんでもできる必要はない。
 自分が出来ることをよく熟知し、できることに全力で取り組めばいいんだ。
 それこそが軍隊で学んだ一番のこと。
 俺も自分の範囲で頑張ろう。
 ……今のところ、それはアイザックが言うような大きなものじゃない気がするけど。

「……ところでさ」
 そこに、低い声でウイリアムズが割り込んだ。
「俺のことガン無視してない?」
「え……あ、えーと」
 そうだった。別にアイザックだけがこの行軍訓練を仕切ってるわけじゃないんだった。


 夜。
 酒場で一杯ひっかけつつ、マスターに最短あと5日でアイザックたちが来ることを伝える。
「そろそろ新酒場の掃除どきかね。女房一人じゃ昼営業しばらく閉めなきゃならないが……今年はエルフの子がいるから、大丈夫かもな」
「ウチの連中も手伝わせます。アンゼロスやオーロラとか。どうせ使うのウチの隊だし」
「助かるね」
 それくらいは義理立てていいはずだ。
「やれやれ。誰が部隊運営者かわかんねえな」
 近くで飲んでいたベッカー特務百人長がニヤニヤする。
「ディ、ディアーネさんだってそう言うと思いますよ?」
「そうだろうけどな。同階級内で言ってもアンゼロス十人長やケイロンの方が先任だろ。お前が偉そうにしちゃよくねえぜ」
「……はい」
 それもそうだ。
 ……アイザックたちの活躍を見て、無意識に気が逸ったかな。

 ちょいとだけほろ苦い酒を飲み干して宿に帰り、就寝。
 マイアかライラでも呼んで一本相手してもらおうかと思ったけど。
「……そういや、明日は朝から順番に相手しなきゃいけないんだったな」
 外套の内ポケットにしまった羊皮紙を確認しようかと思ったけれど、一度消したランプを点け直すのが面倒で、やめる。
 ……まあ、明日の朝になったら来るだろう。


 翌朝。
 ……第一弾として早速現れたのは。
「アンディ、起きろ。……あまりグズグズしていると仕事に差し支えるぞ」
「はぅ……よりにもよってディアーネ百人長と一緒とか」
 目を覚ましてみると、心持ちしっとりした肌から温泉の熱の余韻を見せながら、優しい目で俺を起こすディアーネさんと……それにちょっと恐縮しているナリス。
「んぅ……朝はディアーネさんとナリスか」
「そうだ。予定表、確認しなかったのか」
「朝になってから見ればいいかなって」
「ズボラですねぇ。私は夜明け前から身づくろいして来たってゆーのに」
 口を尖らせるナリスの頭をわしゃわしゃする。
「やーめーてー! 乱れるじゃないですかぁっ!」
 ちょっと楽しそうなナリスだった。
「よし、それじゃディアーネさんから始める? それともナリスから?」
 俺は毛布の中でズボンを下ろす。朝勃ちは今日もビンビンだ。
「私はどちらでも構わないが……アンディ得意の尻並べでいく?」
「え、ちょ、ちょーっと待って! い、いきなり始めちゃうんですか!? 3P!?」
 ナリスがいきなりうろたえた。
「?」
「どうした、ナリス?」
 俺と、長衣を半分脱ぎかけたディアーネさんは、わけがわからずに視線を向ける。
「い、いえ、せっかくだから一人ずつでというわけには……」
「時間をかけるのは良くないだろう?」
 ディアーネさんは何を今更という感じで帯を捨てる。
 ナリスはさらにうろたえる。
「その、ええと……いきなり3Pとか難易度高いかなって」
「…………」
「…………」
 そっかあ……。
「3Pって難易度高いのか……」
「新しい視点だ」
 ディアーネさんも頷く。
 俺の周りではあんまりない意見だった。
 四人娘にはフェンネルとかタイマンエッチ自体したことない子もいるし。
「まあ、そんなことじゃ今後に差し支える。……何事も経験だ」
 ディアーネさんはうんうん、と頷き、ナリスをおもむろにひん剥きにかかる。
「え、う、うわわっ!?」
「まあ大人しくしておけ。アンディのことだ。たっぷり楽しませてくれる」
 反射的に逃れようとするもディアーネさんに器用に動きを封じられ、結局長衣を剥ぎ取られるナリス。
 服の下に下着は着けていなかった。
 ……あれ?
「お前ってノーパン派だっけ」
「派ってなんですか派って!! 今日はたまたま……お風呂上がったときに今日はどうせスマイソン十人長がドバッと中出しするだろうから、その後の身づくろいまで穿かなくていいかなって思っただけです!」
「……いや、エルフの中にはノーパンが普通の氏族いるっぽいし」
 クリスティとか。
「……マジですか」
「うん」
「知らなくていい知識がまた一つ……」
 確かにわざわざめくって確かめるわけでもないし、結婚でもしない限り無用の知識か。
「まあ、悪い心がけじゃないな。アンディはそういうやる気のある恰好が大好きだ」
「よくわかってますね」
 ディアーネさんも服を脱ぎ捨てると、下着はなかった。
 褐色の豊満な肌と、白く柔らかな肌が目の前に晒される。
 ベッドで上半身をディアーネさんに押さえ込まれたナリスはM字に膝を上げ、ディアーネさんは挑発するように丸いお尻を突き出してみせる。
「それじゃ、ナリスからいただきます」
「え、ちょと、あの、待っ……んああっ!?」
 俺はナリスの膝を押し広げ、無毛の恥部に遠慮なく張り詰めたちんこを押し込んだ。
 あんまり濡れていないのでちょっとしか入らない。
 ……しまったな。
「い、一旦抜い……」
「任せろ」
 ディアーネさんはするっと体を滑らせ、腹の横からナリスの股間に顔を寄せる。
 そして、濡れの足りないちんこと媚肉の間に丁寧に舌を差し込み、唾液を差し始めた。
「ひあ……な、何っ……お、女同士ですよ……!?」
「私も特にそんな趣味はないが、これはアンディの肉棒に奉仕しているんだ。別に嫌ではない」
「そんなっ……」
 ……あー。3Pとなるとそういうところに対する感情もあるのか。
 俺としてはただ並んだ女体を順に犯すだけだからそこまで考えなかったな……。
「ありがとうございます、ディアーネさん」
 そして、それでも当然のように俺のちんこのためにせっせと舌を這わせるディアーネさんに感謝しつつ、その唾液を無駄にしないようにゆっくりと動き始める。
「んあっ……や、やだぁっ……こんなのっ……!!」
「ふふ、途方もなくスケベな眺めだぞ、女の体にアンディのチンポが飲まれていくのは」
「言わないでくださいようっ……!!」
「恥ずかしがらなくていい。みんな互いに見ていることだ、アンディの女ならな」
「私はスマイソン十人長の、女じゃっ……!?」
「ナリス」
 俺は顔を隠して反論を続けるナリスに覆いかぶさり、そして無理矢理キスをしながら腰を振った。
「いつも俺の女でいろなんて言わないけど、ベッドの中ではお前は俺の女だ」
「っ……!?」
「セックスしてる時は俺の女でいろ。俺はそのつもりで犯してる」
「……そ、そーゆー……あ、あのですねぇ」
 ナリスは顔を隠す手をどけて、紅潮しつつも少し怒った顔をした。
「ふ、不覚にもちょっと、し、子宮に訴えかけられちゃいましたけどぉっ……!!」
 無駄に正直だなナリス。
「ど、どうせならベッドを降りたら俺の女じゃないみたいな言い方はやめていただきたく……んああっ!?」
「じゃあフルタイムで俺の女だ。だから俺の犯り方に慣れろ」
「……や、やっぱりその言い方もなんとなく頷けないんですが……んぐ、んああっ!!」
 生意気言おうとするナリスをガツガツ犯す。
 口ではどうこう言っているが下半身はやっぱり無駄に正直で、俺の突き込みをねっとり分泌し始めた愛液にまみれた媚肉でしゃぶって放さない。離れようとしない。
 そんなナリスを犯す俺にきゅっと肌を寄せながら、ディアーネさんが微笑む。
「ふふ。アイリーナもこんな抵抗していた時期があったな」
「ナリス、いくぞっ……外に出すぞっ!」
 前に犯った時は「外出しの練習する」って言っていたのをふと思い出し、俺はスパートをかけつつタイミングを見計らって引き抜こうとする。
「え、ええっ……!?」
 すると何故かナリスが慌てたような声を上げる。
「なんだよ」
「せ、せっかく中出しOKの魔法掛けたのに、なんでそんな無駄な……」
「無駄なとか言うな。ちゃんとディアーネさんが飲んでくれる」
「……聞いてないぞ。飲むけど」
 ディアーネさんは体から離れて飲む準備に入る。
「や、そんなっ……」
「いくぞ……ナリス、放せっ……!!」
「だ、だめぇっ……!!」
 ナリスの腰を突き放す。一瞬遅れてナリスが足を蟹バサミしたがちんこは抜け、それをディアーネさんが急いでしゃぶった瞬間に射精。
 ドクドクとディアーネさんの口に送り込む。
「……うううう」
「何唸ってんだよ」
「せ、せっかくの避妊魔法が意味ないじゃないですか!」
「どっちにしろ妊娠しないんだから同じだ」
「なんだか凄く損した気分です! やり直しを要求します!」
「次は私の番だし一回ずつだ……さあ、来て、アンディ」
「はい」
「ううー!!」
 ディアーネさんの膣はすっかり濡れていて挿入は簡単だ。
 ……が、ナリスは未練たらしく足を挟んだままなのを外して欲しい。
 おかげでナリスに膝を挟まれたまま腰でデイアーネさんの後ろから挿入するというよくわからない体勢になってしまっていた。

 そして。
「せめて次の汁は私が飲みます」
「お前飲んだりしたことないだろ」
「何事も経験です」
 今度はディアーネさんの尻の真横で待ち構えるナリス。
「んう、あ、ああっ……ナリスは、よくわからないな……」
「ディアーネさん、どうします?」
「……中に欲しい」
「駄目ですー!! さっき勝手に飲んだじゃないですか私のための精液!」
 ……テンション上がると自分の問題をどんな問題か忘れるタイプかお前。

 結局ディアーネさんには中出ししたのでナリスに朝食中ずっと恨みがましい目で見られた。

(続く)

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