俺の部屋にまた忍び込んできた猫獣人娘ルナ・バジル。
彼女を交え、そのまま俺の部屋で事情の尋問……というのも手狭なので、女子隊舎のディアーネさんの部屋に行く。
……ちなみにディアーネさんが前まで使っていた本舎の方の百人長個室はウイリアムズに継承されていた。アイザックは元々広いオーガ部屋だったし。
「さて、これでミカガミ姉妹には聞こえないだろう」
声が漏れないようにディアーネさんが音声幻影の結界を張る。
これで部屋の外側と内側は互いに音が聞こえなくなる。
「……思ったんですけど、なんで隠すんですか?」
薄々はエロ展開の兆しに気づいているらしいネイアだが、それでも確認したいらしい。
「おそらく公序良俗に反するからだ」
「満月の日の夜に猫獣人の娘が寝室に……なんて、いかがわしい絵巻物の定番です」
「まあアンディさんだからこそ疑いもなく、と言えますが」
ディアーネさん、アンゼロス、オーロラが全てを理解しきったような顔で補足してくれる。
うん。俺も確かランツかウイリアムズに見せてもらったエロ絵巻でそういう奴見た。
「?」
当のルナは相変わらずの無表情……というか難しいことに興味なさげな顔で、ただ他の面々の複雑な表情を見て首をかしげていた。
「それで、ルナ・バジルだったか。アンディにはその……夜這いに来たということで間違いないんだな?」
ディアーネさんが単刀直入に聞くと、ルナはふるふると首を振る。
「夜這いじゃなくてさらいに来た」
「!?」
思わず身構えるネイア。俺も別の意味で身構えてしまう。
っていうか確かルナと俺、ファーストコンタクトが誘拐だったよね。
他の三人はまあ、何を言おうとしているのか聞く構えだ。さすがにエースナイト二人とディアーネさん相手では、満月で身体能力が上がっているとはいえ素人のルナが不意打ちもせずに誘拐できる理由はない。
「前に来たとき、なんか金髪エルフが言ってた『えっちできる許可証』みたいなの結局くれなかったし、リナとユナも森で待ってるし……それに、アンディ最近見かけないから、捕まえておかないとまたどこかいっちゃうかもしれない」
ディアーネさんは若干困った顔でしばらく口をヘの字にして考え込み、すぐに種明かしを求めた。
「アンゼロス、説明しろ」
「あー……アップルが『アンディの傍にいるつもりなら首輪つけて雌奴隷にならなきゃ駄目』とか言ってたので……許可証っていうのは多分それでしょう」
「ふむ。リナとユナというのは」
「確か彼女の同郷の親戚です。前回ルナと一緒に来てました」
「ふむ」
ディアーネさんはまた数秒考え込む。
「森に連れて行くと言ったな。……住所は定まっていないのか?」
「ちょうどいい洞穴見つけたから、そこで狩りして、あっちの街で売ってお金貯めてる」
「そうか。……おい、ルナ。アンデイを君たちに渡すわけにはいかないが、アンディの手の届くところで暮らす気はあるか?」
「ディアーネさん!?」
ディアーネさんがニヤリとする。普段は常識的だが、時に豪快な発想ができるのがディアーネさんという指揮官の強みだ。
だが下っ端としてはちょっと心臓に悪い場合も多々。
「た、隊舎に暮らさせるわけにはいきませんよ、いくらミカガミ妹の前例があるとは言っても!」
「別に隊舎に彼女らを招くわけじゃないぞ」
ディアーネさんは胸を張った。
「うちの隊で採用しようというだけだ」
「……いやそれ結果的には同じじゃあ!?」
「住所上はな。実質は違う」
はぁ、とアンゼロスとオーロラが肩を竦めた。なんとなくディアーネさんが言い出すことを読んでいたように。
そしてネイアは俺に説明を求める視線を始終送ってきていた。
「しかし戦闘力の高い部屋だなココ……」
俺の唐突で素朴な感想は現実逃避にしか聞こえなかったかもしれない。
ディアーネさんの考えはこうだった。
「要はセレンの役回りができる人材がもっと欲しいんだ」
ディアーネ特務隊は雑用と後方支援を兼ねたクロスボウしか能のない男連中(ボイドはちょっと殴り合いも可)と、前衛戦闘に長けるが柔軟な行動がしにくいエースナイト&ドラゴン組(ディアーネさん本人もこのカテゴリー)、そして特殊なコマであるヒルダさんと、それぞれの手の届かないところを補うセレン、という構成で動いている。あとは何ができるかわからないけどとりあえずいるアップル。
セレンは戦闘能力こそほとんどないものの、広いトロットを俺を探して放浪できただけあり、その単独行動能力は図抜けている。
伝令や偵察といった地味だが欠かせない部分で、セレンの存在は非常に大きく、それだけにセレンひとりにかかる負担は確かに大きかった。
「だからといって面識のほとんどない未成年の女の子を採用はちょっと奇策すぎないですか」
「面識はこれから作ればいい。能力は育てようがある。ライラとアンゼロスからお前を掻っ攫うだけの足の速さは見所があるしな」
「そうは言っても……」
「これは急務なんだ。わかってくれアンディ」
ディアーネさんに真剣に言われるとさすがにそれ以上二の句が継げない。
セレンだけでは駄目なのか。……駄目なんだろう。
下の俺たちにはわからない部分で、ディアーネさんはセレンが二人三人いたら、ということを常に考えていたのかもしれない。
「というわけでアンディ」
「はい」
「彼女らの説得に当たってくれ。手段は任せる」
「任せる……って」
ルナが残りの二人を連れて、ディアーネさんの部屋に戻ってくる。
「よく来た。軍から金が出るのはまだ先になるだろうがその間は私が個人的に給料を出す。そして任期中はいつでもアンディが夜の相手をしてくれる。どうだ」
「……それより、今のことのほうが大事」
俺を見た猫娘たちの目つきが妖しい。ルナは最初のネイアの抜刀のせいで若干引け腰だったものの、リナとユナは若干上気した顔で俺を見て唇をほころばせている。
「にゃー」
「……また来たー……やろう? して?」
尻尾をピンと立て、あるいは獲物を狙うようにゆらゆらと揺らし、まだまだ小娘のはずの猫娘たちが俺に迫ってくる。
そして、がばーっと飛びかかろうとしたリナとユナの二人……だったが、その首根っこを素早くアンゼロスとオーロラがキャッチ。
「すとーっぷ」
「にゃ!?」
「あなたたちは野性的過ぎますわ」
「はーなーしーてーよー」
二人の猫娘をぽい、と落下させ、アンゼロスとオーロラは示し合わせたように俺にぴと、とくっつく。そしてくっついたまま窮屈そうに服を脱いでいく。
「何してんのお前たち……」
「何って……なぁ?」
「先輩雌奴隷として、後輩に物事の作法を教えて差し上げるだけですわ♪」
要約:自分たちも混ぜろ。
「……はぁ。先にルナたちを『教育』してからな?」
「♪」
二人は服を脱ぎ捨てながら嬉しそうに頷いた。
ディアーネさんはあえて参加しないつもりか、腕組みして静観の構え。
……よし。とりあえず猫の三人をなんとか「説得」していこう。
とりあえず、ズボンのベルトを緩めてまだ元気の充填されていないちんこを放り出す。
左右のアンゼロスとオーロラが率先してえっちな恰好をしてくれているためにどんどん反応してはいるものの、まだ勢いはついているとは言い難い。
が、リナとユナはそのちんこを見て目の色を変える。
「にゃ……」
「わぁ……えっちぃ……」
二人とも魅入られたように床にへたり込む。満月の魔力と、俺に念入りに犯された一ヶ月前の記憶が二人の女の部分を灼いているのだろう。
……結構頑張ったしな、あの夜は。
「この首輪っていうのは、正確には『自分がいつでもえっちできる許可証』じゃあないんだ」
アンゼロスが片手で俺の手を股間に導きつつ、俺のちんこに細い指を絡めつけ、クニクニと弄びながら二人に言う。
それを受けて、同じように俺の手に自らの裸の尻を掴ませつつ、オーロラは俺の頬にキスをして言葉を継ぐ。
「アンディさんの所有物の証……アンディさんが望めばいつでも、どこででも性交を……いえ、交尾を受け入れるという、服従の証です」
「自分の興が乗ってるときだけじゃ駄目だぞ?」
「アンディさんは本当にえっちな方ですから、こちらの都合なんてお構いなしに服を引きちぎって犯しにくるやもしれません。それをも甘んじて受け入れ、いつでもアンディさんの、この、おちんちんに身を任せるという誓いの証なのです」
「アンディの相手は大変なんだぞ……その気になるとひっきりなしに求めてくるんだからな♪」
とても誇張が入っている気がするんですが。
だが俺の手による秘所や尻の玩弄に心底嬉しそうに悶える二人を見てると無粋な突っ込みは入れられない。
というかあまり不用意に雌奴隷とか名乗られても困るので、脅しが入る分にはいいのか。
「そんなに……」
「い、いっつも、女のまんこ入りたがるの……?」
猫獣人の小娘二人が驚いた顔で言うので、俺は心持ち腰を突き出しながらこくりと頷く。アンゼロスとオーロラの手に交互にまさぐられながら、俺のちんこはだんだんと調子付いてきていた。
「セックスのためのペットになるっていう、証なんだ……僕たちはこいつの、セックス用の、種付け用の家畜になるって、誓ったんだ……っ♪」
「当然、ペットが気分によって首輪の付け外しなんかできませんよね……?」
二人にチュッチュッと頬にキスの雨を降らされつつ、俺は手でどんどん高められていく。
地味に膣や尻穴に指を突っ込んだりグリグリ回したりして反撃しているのだが、もはやこのスケベエルフ二人にとっては制止になりえないらしい。
へたり込んだ猫娘たちの目の前で俺のちんこは居丈高に反り返り、先汁をトロトロと流しながらエースナイト二人の手を汚す。
負けじと指で反撃反撃。
「んぅっ♪」
「はぁぁっ……アンディさん、なんていやらしい指使い……っ♪」
反撃は既に逆効果だった。手つきが早くなるばかり。
二人の小さいが確かに柔らかい胸はぐにぐにと甘えるように肘や肩にこすりつけられ、俺のちんこはもはや後退不能の境地まで押し上げられて。
「────♪」
アンゼロスが何かを囁いて、その勢いに何か余計な力が加わる。
「ば、アンゼロ……っ!!」
ス、まで言う前に、俺は射精。
ビュウウウッ! ビュルルッ、ビュルルルルルッ! ビュルルルルッ!
魔法の効き始めなので量自体は小さなコップに半分程度だったが、やたらと元気のいい精液が勢いよくリナとユナの顔にぱちゃぱちゃと引っかかる。
「にゃっ……」
「な、なまぐさっ……で、でもっ……♪」
その射精にリナとユナは驚いたものの、それを顔から胸元、腹や膝にかけて盛大に受け止め、匂いを嗅ぐことで、ブルリと震えて本格的な欲情に火がついたらしかった。
「わ、私が先ぃっ……♪」
「ずるい、リナずるいっ」
我先にと貫頭衣を脱ぎ捨てて、俺に迫ろうとする。
それをアンゼロスたちがうけとめて、ディアーネさんのベッドに猫娘たちを押し倒す。
「駄ー目っ。言っただろ、アンディの意志が優先だ♪」
「我慢できない娘はいいコトなんてしてもらえませんわよ?」
さすがにエースナイト二人の腕力には彼女らはかなわない。脱ぎかけた下着から濃厚な雌の香りを漂わせつつ、リナとユナはベッドに押さえつけられた。
そして俺は。
「まずはルナ、お前からだ」
「っ!!」
ひとり、我慢するように一歩下がって静観していたルナを指名する。
まだボタボタと精液を滴らせるちんこを、黙って立っていたルナに見せつけるように近づけていき。
「お前、首輪本当に欲しいのか?」
「……わ、私っ……」
「一生俺のペットになって、ケツをいつでも俺に突き出して、のべつまくなしに種付けされる覚悟はあるのか?」
「そん……な……」
「寝てようが起きてようが、水浴び中でも狩りの途中でも、お前が可愛く見えたらいつでも俺は欲情するぞ?」
「……こ、これって……」
ルナは、自分の貫頭衣の前垂れに押し付けられた俺のちんこを恐る恐る指先で触れながら、俺の目をまっすぐに、ちょっと期待した色を見せながら見て呟く。
「……私のこと可愛いって思って、欲情してる……?」
「自慢じゃないが俺は美人と可愛い娘にしかちんこ勃たない」
本当に何の自慢にもなってない。
が、ルナにはそれで充分のようだった。
「……お前、私……可愛がりたい?」
「当たり前だろ、ちんこ押し付けられて何を今さら」
「…………♪」
ルナは、一瞬目を細めて、珍しいくらいに幸せそうな顔をしたと思うと、爪で自分の帯を断ち切ってしまった。
……す、鋭いんだな猫獣人の爪。
「じゃあ、可愛がって、いい。……首輪つける、アンディの飼い猫になるっ……♪」
満月でテンションは嫌でも高まりきっているのだろう。
飛び散った精液の生臭さは彼女の性的興奮を限界まで加速させているに違いない。
だから、きっと今の言葉には多分に勢いが入っている。逃げ場をなくした欲求が許される形を得て噴出しただけなのだろう。
だとしても、俺はこの美しい猫少女が心から俺に屈服し、いそいそと服を脱ぎ捨てて俺の種付けを求めているという今のシチュエーションに限りなく興奮していた。
「私も、種付けペットっ……アンディ……私の、ご主人様っ……♪」
均整の取れたその裸体が俺に晒され、感極まってふらふらと俺に近づいてくるのを、俺は捕まえて床に押し倒し、その腰を丸めてだらしなくザーメンの残りを垂らすちんこを上からズブリと突き入れる。
「ひぅっっ♪」
「言ったな、お前今ご主人様って言ったな!?」
「言ったっ……私、アンディのことっ……あなたのことご主人様って、言ったよっ……♪」
「いい度胸だ、本当にこれからお前をペットにするからなっ! 本当にアンゼロスたちと同じように朝でも晩でも関係なくケツ向いてひっきりなしに犯すからな!? 新月でも満月でも人間族はいつでも発情するんだぞ、覚悟しろよ!?」
「ひにゃあっ、あ、にゃああっ♪ 覚悟する、がまんするよっ……違う、期待する、ご主人様に毎日びゅるびゅる種付けされるの期待しちゃうっ♪」
「してやる、この穴に毎日してやる、許してって言っても許してもらえるなんて思うなよ雌猫っ!」
「にゃあああっ♪」
二人して、もう完全にテンション最高潮。
ブッ壊れたような征服、被征服の快楽を共有し、そして腰を力いっぱい叩きつけて、その淫欲に突き出しきった子宮を叩き伏せて射精。
「にゃああああああっ♪」
その熱さに、ルナが首を振りながら絶頂に達する。
元々若くて隙間のない膣に、大量の精液が流れ込んでブチュブチュと泉のように漏れ出し、溢れていく。
心持ち無表情だった猫娘はその影もなく瞳をぼうっとさせ、だらしなく涎を垂らしながらイキ狂った。
「はぁ、あ、あっ……♪」
そして、それを見てうっとりとするエルフ組と、食い入るように見て目を輝かせる仔猫二匹。
「アンゼロスたちと同じように、って。そう言うならちゃんと毎日しろよ馬鹿っ」
「アンディさんの男らしくねじ伏せるセックス、素敵ですわぁ……♪」
「ルナねーちゃん、あんなこと言っちゃった……」
「すごい、気持ちよさそう……じゅる」
俺はルナからちんこを抜き取り、跳ね汁でグチョッと裾が重くなったシャツを脱ぎ捨てて、勢いのままにベッドの四人に向かう。
「ほらお前等も股開けっ! ケツ突き出せっ! 全員満タンにしてやるからなコンチクショー、アンゼロス余計なことしやがってっ!」
「えへへ、お詫びに僕は何度でも歓迎するよっ♪」
「わたくしも幾度も流し込んでほしいですわ♪」
「にゃ、にゃー」
「……え、えと、尻尾掴んでガンガンしてほしいなぁ……♪」
次から次へと柔らかい尻を持ち替え、奪って貪るようにキスを繰り返しながら、俺は残りの四人にも精子地獄の大量射精を繰り返す。
……明日のことがちょっと怖い。脱水症状とか。
「そ、その、私たちいつ出て行けばいいでしょうかね?」
「まあ……君は好きな時に出て行っていいんだが。というか何故いるんだそういえば」
「って私のこと忘れてたんですか!?」
部屋の隅ではディアーネさんとネイアが間抜けな会話をしていた。
「ふぅ。……やっぱり。ライラちゃんの鼻はすごいわよねー」
「ほ。存分に褒めるが良い」
「ライラ様、意外とヒルダに褒められると嬉しそう……」
「あのー、それで……どうしましょうか私?」
「んー……難しいところよねえ」
「はぁ……私が先なら丸く収まってたのに……」
「あ、アップルー」
「冗談。……でも、おめでと、セレン」
「えへ」
「……本当にどうするのかしらねディアーネちゃんは。セレンちゃんが今おめでたなんて」
(続く)
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