前へ
 それで、男爵が「うるせえうるせえうるせえ。私を置いてきぼりにして春先の野イチゴのような爽やか甘酸っぱトークするとかマジしねよ」とかブツブツ呟いてベッドでフテ寝してしまったので、その彼をとりあえずおいて森の中へ。
 そして。
「暇なので今日はしゃぶり方を研究したいと思う」
 重々しく言ったアンゼロスにズルッとこけたのは俺だけじゃないはず。と信じていたのに微妙な顔をしていたのは俺以外にはアップルだけだった。
 どいつもこいつもナチュラル変態め。
 まあいいけどさ。
「というか、いくら暇だからって、いつもいつも私たちとエッチしてられるアンディさんの神経の太さがちょっと羨ましいです……」
「?」
「だって軟禁中なのに。生きて出られるかわからないのに……」
 苦笑いしながらそう言うアップル。
「まあ……なんとかなるだろ」
 俺はベルトを緩めつつ気楽に言う。
 まあ、不安がないわけじゃないけど、これは強がりばかりでもない。
 今までのピンチに比べればまだまだ安いもんだ。
 ルーカス将軍の時は手元で一番強いアンゼロスが負けムードだったし、マイアとフェイザーに襲われたときはどうしようかと思ったし。まだまだ追い詰められていない。
「だって北方エルフの九氏族って言ったら全部で一万を超えるんですよ? その背後にはドラゴンパレスもありますし、光の精霊の寝所には聖獣もいます。ドラゴン級の強さで不死身だって言いますよ」
「んー、でもオーロラが話し合いで絶対守るって言ってるし。それに今回はディアーネさんもライラも来る可能性あるし。もしかしたらおっさんも加勢してくれるかもしれないし」
「た、他力本願ですね……」
「そりゃ、な。正面切って俺に負ける奴なんて今までだってそう何人もいなかった。みんな俺より強いんだからしょうがない」
 だけど。
「チャンスに石一つ分何かできるなら、何もできなくても一言応援できるなら、それで戦況が変わることもある。それを逃すのが一番アホだからな。だからみんなを信用するんだ。冒険家としちゃ失格かもしれないけど、俺はみんなで戦う兵士だからな」
 そう。俺は強くない。でも強くないからって何も出来ないわけじゃない。
 殴り合わなくても、一人の人間がそこにいるってのは、敵にしてみると案外怖い。
「仲間はちゃんと信用。その上で考えることをやめない、出遅れない。それが俺の戦い方だからな。今回はオーロラ、お前を信じてる。できることがあったらいつでもやるさ」
「ふふ。アンディさんに頼られたとあらば、応えないわけにはいきませんわね」
 髪を撫でると気持ちよさそうにするオーロラ。
 そして、俺の股間の逸物を一番にしゃぶり始める。
「ん……れるっ……まだしんなりしているアンディさんの、おちんちんっ……これはこれでかわいいですわね♪」
「可愛いかなあ……」
「そういえばいつもはアンディのちんぽ、思い切り勃起してるのしか見ないな」
「いつも裸見せるのアタシたちが先だからだな」
「この状態もこれはこれで……不思議な質感で、楽しいですわ♪」
 なんだか楽しそうに俺のちんこをしゃぶり続けるオーロラ。
 その顔はすっかり「女の顔」で、肌なんかまだ全然見せていないのにゾクッとくる色気がある。
「やべ、お前のフェラ顔……エロい……」
 気づいてしまう。
 この娘の、女の唇は清楚だけど、美しくて上品だけど。
 紛れもなくちんこを受け入れてねっとりと濡らし、刺激して射精させ得る「性器」なのだと。
 その性器を剥き出しでいつも俺に向けているのだと。
「ふふっ……勃ってきましたわ♪」
「……ど、どうすんだ……お前があんまりいやらしくしゃぶるもんだから、なんか俺、お前の唇がエロいものだと錯覚し始めちゃったぞ……?」
「当然、わたくしの唇に常に欲情してくださいな」
 つけてもいない口紅を塗り伸ばすように、上品に下唇を指で引き、弾いたオーロラは、悪戯っぽくウインクしてからフェラチオを再開する。
 じゅぽじゅぽと、お互いにほとんど脱衣しないまま。
 それでいて最高にいやらしい音と表情を交わし、快楽を引き起こし、引き起こされて、ぐいぐいと絶頂へ押し上げられていく。
「ふへー……オーロラ、タコみたいだよー」
「ぼ、僕より慣れてないはずなのに思い切り良く飲み込むもんだな……」
 アンゼロスとジャンヌが思わず見入るほどに、オーロラは激しく口淫を続ける。
 マイアとアップルはもう始まってからは無言でオーロラの情熱的行為を見つめっぱなしだ。
 ……って、昔はアップルも結構やったんだけどなあ。しかも一日何度も。
「お、オーロラ……出る……」
「ちゅぽっ……ん、んっ……出してくださいな。飲ませて……いえ、いっそのこと服ごと汚しますか? お好きなように♪」
「ん、ぐ……ううっ!!」
 射精。
「あんっ……もう♪」
 オーロラの顔に、上等な服に、長い髪に。
 俺の大量の精液が飛び散る。
 ……って、そろそろ時間切れするとは思うけど、まだ精子地獄の効果時間残ってるんだよなあ。
「く、口の中に出したら飲みきれない量だろこれ……」
「そう、ですわね……♪」
 小便のような量でびちゃびちゃ飛び散る精液を上半身に浴びまくり、目をつぶったまま心地良さそうに微笑むオーロラ。
 それを見ながら、ぽつりとアップル。
「……飲み切れ……る、と、思いますけど」
「……は?」
「い、いえ、なんとなく勘ですけど」
 ……何か思い出すものでもあったのかなあ。
 いや、こんなところから思い出されてもちょっと困るけど。
「むー。……あ、アタシ飲んでみるだよ!」
「待てジャンヌ。私まだしゃぶってない」
 なんか本能的にやれそうとか呟いちゃったアップルに対抗し、いきり立ってみる肉体的年少組二人。
 ……こいつらにしゃぶらせるのもちょっと犯罪ちっくで面白そうだけど。
「……ま、暇ならたっぷりあるんだ。頑張れ……それにしても生臭いなあ……♪」
 アンゼロスが嬉しそうに舌なめずりした。
 文字通り吸い尽くされる予感。

(続く)


次へ
目次へ