地球はエルフに狙われている。
設定とかいろいろ
・あらすじ
東京都大田区の海苔の美味しいあたりに存在する築30年のボロアパート「コーポ島村」。
その103号室に住んでいたエロゲオタクでエルフ好きの大学生(留年1)小野崎健一と、その周囲にウロウロしていたエルフ系異星人たちが「しまむらハイム」に移っても続けている暖かい心の交流を描いたハートフルSFラブコメディだと思っていた人はもう少しジャンルに厳しくなるべきだと思う。
・登場人物
・小野崎健一
2013年夏時点で27歳フリーター。しまむらハイム102号室の住人。静岡県生まれのエロゲオタク。童貞。
短期バイトを掛け持ちしつつ安アパートでグダグダの生活を送っている。
別段勇気に溢れているわけでもなければ大して美形というわけでもなく、ファッションに回す金があれば趣味と衝動に回す典型的なオタク。服はユニクロとナンカ堂で一品2000円以下。
だが隣に住んでいたダークエルフ愛媛みかんによって文化的侵略・生活空間的侵略を受け、ちょいとばかり特殊で若干エロい毎日を満喫中。
好きなジャンルは90年代風ヌルファンタジー。あとムーとMMRも愛読している。
マガジンを購読し始めたきっかけは定食屋に置いてあったのを読んだ時にたまたまMMRとラブひなが気に入ったから。
・愛媛みかん
本名エリュリセシュアニレリアだがどう考えても現代日本社会では通用しないので適当な通名を名乗っているダークエルフ。
最初は隣人だったが諸事情により現在健一と同居中。
見た感じは14〜15歳程度。ババア喋りをするが別に趣味や味覚はちっともババアではない。テレビゲームやアニメや漫画に目がなく、サーティワンアイスやからあげくんが好物。あとチキンラーメンも。
優れたトーンキャスターであり、その気になれば大抵の無茶を押し通すことができる。が、そういうワザは基本的に健一をいじるときぐらいにしか使わない。
昔健一と共同生活をしたことがある。が、当時の事はエルフの倫理により、記憶を奪って忘れさせていた。
・紀州うめ
しまむらハイム205号室に住む金髪碧眼ばいんぼいんガール。基本的にネアカでハイテンションなお気楽エルフ。本名ウムリルレシュドセレルナ。
かつては西川口にあるえっちな喫茶店「イレヴンフォレスト」でウェイトレスをしていた。
かつて遠方の星で百数十年ほどかけてトーンキャストでテラフォーミングをしたことがあり、功名心からほぼ一人での作業を選び、完遂したものの、極度の孤独により精神を壊してしまったことがある。
その当時の経験から、孤独を嫌い、人の温もりを好むようになった。
健一はなんだかんだ言いつつ付き合いがいいので気に入っているらしい。
彼女も優れたトーンキャスターであり、特に移動系の技術が得意。
・生田和
いくたなごみと読む。通称ナマデンワ。2013年夏現在24歳の出版社勤務OL。母親からエルフの血を継いだハーフエルフ。健一の大学時代の後輩。
成績優秀、運動能力高め、度胸もそこそこの優秀な人材だが、入学直後にうっかり健一たちのオタサークルに入ってしまったのが運の尽き。すっかりオタク趣味に目覚めてしまい、同人誌を手際よく買いあさるようになってしまった。
麻雀が強い。
ショートカット(若干伸び始めた)と眼鏡、パンツルックを好む。意外とトランジスタグラマーだったりもする。
健一と仲良し。健一からはちょっと可愛い漫才相手としか思われてないが和本人は少なからず恋愛感情がある模様。
スペルキャストの使い手で耳を隠すのに使っている。トーンキャストはまだ扱えないっぽい。
・不動さくら
健一の大学の同期。和に輪をかけた完璧超人であり、素材の割に地味な和と違ってミスキャン候補の常連に名を連ねる美女。
何故だか健一たちのオタサークルにたまに顔を出しているが実際はオタ趣味はほとんどない。
健一の片思いの相手だったが、13話におけるみかんの応急処置によって健一の恋人ということになってしまっている。
霊感があり、波長の合う残存思念から情報を引き出すことができる。……ということを現在はすっぽり忘れている。
・武田信一
健一の同期で悪友。テニスサークルの皮を被ったオタサークル「武田ゾーン」を主宰していた。
不動さくらにも全く不純な感情を持たない生粋のオタク。
和に連れられて女子大の学祭に乗り込むあたり、別に性欲がないわけではないが、お近づきになった女の子と普通に付き合おうとかそういう感情がすっぽ抜けているようだ。
・神ライム
ウメの後輩というか同僚。西川口のえっちな喫茶店「イレヴンフォレスト」のウェイトレスだった。
髪は緑色で実にファンタジーだが認識隠蔽のおかげでちっとも気にされていない。
エルフ専用女子大学「聖ミレニア女子大」の出身。結構インテリなはずだが何故風俗店で働いてたんだというあたり趣深い。
押しが弱い分ウメに引っ張られがちだが本来ピンでもそこそこちゃっかりしている。
・斎藤さん
触手モンスター。下の名前は謎。
触手からはお肌にとてもいい粘液を出す。
単性生殖なので女の子を孕ませられないのがちょっと悔しい。
ちなみに斎藤さんはたまに分裂するので日本中捜すと結構いっぱい個体がいる。
・生田希
いくたのぞみと読む。和の姉で聖ミレニア女子大の大学院生。
ちなみに両親は娘たちが両方ともアレな読み方ができることに関して「断じて故意ではない」と否認している。
・少年
その8あたりの主役。昭和の終わりごろ、ある夏の日にダークエルフ女性と出会った少年。小学五年生。
祖父・祖母・両親と五人暮らし。
ちょっとばかし繊細で純真な心と、エルフの認識妨害を受けにくい特殊な感性を持ち合わせる。
・ダークエルフの女性
本名マヌシュアラルアニレリア。通称ねーちゃん。
みかんの従姉で結構ばいんばいんなダークエルフ。心配性でちょっと怖がりで結構ほんわか系。
少年のことがお気に入り。結婚の約束とかしてるけどちゃんと地球人の歳の取り方まで計算した上でのこと。彼女にとっては十年ぐらいすぐだ。
だから断じてショタコンではない。と思う。
・じいちゃん
少年の祖父。働き者だが割と助平。
・ばあちゃん
少年の祖母。優しいおばあちゃんだがじいちゃんには容赦がない。
ゴキやハエを実に85%もの確率でハエ叩き一発で仕留める特技の持ち主。
・世界設定
・銀河意識体
銀河系の膨大なエネルギー場を背景にして存在する超巨大エネルギー生命体。通称「神様」。
その無尽蔵の力をもって、系内のあらゆる知的生命の願いを聞き届け、瞬間移動やエネルギー操作を始めとする絶大な加護を与えている。
その力は系内においてほぼ全能を誇り、物理法則を書き換えるほど。
一応感情のようなものはあるものの、全体があまりにも巨大すぎるために極めて希薄。岩石惑星なんて銀河からしたらミトコンドリア一粒よりどうでもいい存在なので、そのミトコンドリアにとってのミトコンドリア以下である知的生命一匹が銀河意識体を怒らせたり喜ばせたりなんてできるはずがなく、実質上意識体としてではなく一つの「システム」として付き合うのが正しい。
……と、ほとんどの知的生命は捉えているが、果たして。
・魔法
銀河意識体に干渉してその絶大な力を借りる技。
引き出せる力は行使者本人の想像力と銀河意識体に対する表現の緻密さによる。
想像とは言っても例えば「地球から見て月が真っ二つに割れる様」を想像できたから月が割れる、というものではない。リアルスケールでの精密な想像が及ぶ範囲である。
消費するものは特にない(等価交換とかそういうのは厳密には魔法とは言えない。本来デタラメこそが魔法の魔法たる所以)。
この技術は生命体の物質的な不満足を完全に解消しうる。
拡大再生産の必要なく、望むだけで全ての生物的欲求が満たされ得る故に、この力を手にした生物はいずれ不毛な物質文明を手放し、緩慢に、眠るように滅びていくことになる。
そんなまどろみの淵にある異星文明の生き残りこそが、エルフであり妖精であり、あるいは魔物、妖怪、悪魔や天使と呼ばれる異質の者たちである。
・詠唱形式
銀河意識体に訴える手段は様々だが、ヒト型生命体における最高の詠唱形式は「トーンキャスト」と呼ばれている。
一般に「歌」と形容されるその中には通常言語による詠唱「スペルキャスト」に対して最高600倍もの情報密度が詰まっている。実態はエルフが開発した超高速言語形態である。
地球圏において「歌」の歌詞以外の部分は一種の装飾であり芸術表現でしかないが、トーンキャストの表現においては音程やリズム、旋律や速度などの全てに意味が付与される。
各要素の乗算によって情報密度と精度は飛躍的に高まり、銀河最速とされる表現力が達成されるのである。
使い手はトーンキャスターと呼ばれる。彼らにとって実質的な意味での不可能はほぼ存在しない。
・地球外文明
魔法、つまり銀河意識体を利用することを覚えた生命体は宇宙船を使った星間移動など決してしない。惑星の磁力場やプラズマフィールドからわざわざ飛び出すことなく移動することができるのに、わざわざその愚は犯さない。
また重金属や石材などの鉱物資源に囲まれずとも充分な安全と快適さを維持できるようになるため、それらを欲することもほとんどなくなる。
結果としてエルフたちの本星(に限らずほとんどの文化的惑星)では大地と植物に根ざした生活が標準となっている。
野蛮が故ではなく、進歩の果てにその生活が蘇るのだ。
・行き止まりの世界より
現在、ほとんどの異星文明からの訪問者は空想の産物か先人の愚昧さの象徴として語られる。
彼らは存在しないのではなく、認識できないだけに過ぎない。
地球を訪問しながら何もしないのは、別に無力ゆえ何もできないわけではない。
どうにもしない方が面白いから放っておかれているに過ぎない。
進歩の果てに欲望を見失い、ゆっくりと朽ちていく。
そんな行き止まりの種族にとって、何も知らずに足掻き続ける地球人類は面白おかしく眺めるのに最適な肴であると同時に、「満たされないまま生きていく」という野蛮さと喜びを追体験させてくれる実習場でもあり、また自分たちが辿り着けなかった知的生命の「未来へ繋がる答え」を生み出すかもしれない希望の星でもある。
そして幼子のような人類は格好のオモチャであると同時に、「未来への活力」という、異星人たちが失ってしまった強烈な魅力を発散する宝石でもある。
この中のどれを求めているかはそれぞれにしろ、地球は異星人たちにとってとてつもなく魅力的な遊び場であることは確かであり、地球人は未だそんな闖入者たちの存在を知ることは出来ないでいる。
否、知ったとしても周りに信じてもらえないだけかもしれない。忘れさせられているだけかもしれない。
広い宇宙、何があっても不思議ではないのである。
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