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 外ではアンゼロスさえ問題にしないほど強いディアーネさんも、俺に組み敷かれるとただの少女と変わらない。
「ダークエルフ年齢ってよくわからないですね……俺より歳下に見える」
「上官が敬語を使うのはいただけません」
「……そのプレイ、続けるの?」
「先に言い出したのは上官殿ですが」
 あくまで上官命令で身体を開かされる部下、というプレイがしたいらしい。
「じゃあ……えーと、ダークエルフ的に、人間に直すと何歳ぐらいなんだ、君は」
「はい、……人間とは歳の取り方が違うと言いますか、父上くらいになるのに千年ぐらいかかるので」
「……あれで千年」
 つまり単純計算すると千年÷40歳くらい=25年で1歳。
 あれ?
「ディアーネさ……ええと」
「呼び捨てでどうぞ」
「ディアーネは200歳くらいだったっけ」
「そんなものです」
「人間に直すとはっさいじ?」
「……ですから、歳の取り方が違うのです。成長速度は割と変わりませんが、老化は……人間年齢で言うと18歳くらいから30歳くらいまで進むのに800年かかるとか」
「……じゃあ、大雑把に……ハタチちょっとくらい?」
「そうなります」
「……ダークエルフは神秘だな」
 普段の自信に満ちた表情、姉御肌の態度を見ているとどう見ても歳下には思えない。しかしこうして部下らしい、というかしおらしい態度でいられると、確かにそんな感じに見えてくる。
「気に入りませんか?」
「まさか。俺は若々しくて張りのあるおっぱい大好きのポルカっ子だ」
「ふふっ、安心しました……んっ」
「んむ……」
 今までは組み付かれ、貪られるようなエッチばかりしていたディアーネさんが、なすがまま俺のキスを受け入れるのはすごく新鮮だ。
 というか今まで合計でも片手の指くらいしか挿入に至ってないので、新鮮といえばまだ全てが新鮮なのだけど。受けに回ったディアーネさんはとにかく可愛い。
「脱がすよ……」
「脱げ、と命令されないのですか」
「……脱げ」
「はっ」
 ディアーネさんは嬉々として、妖艶に服を脱いでいく。
 元々それほど肌を隠さない、動きやすい短めの服装を好む人だが、その小さな布たちが一つ一つ肌から離れていくのは実に扇情的で美しかった。
「……脱ぎました」
「じゃあ……」
 舐めろ、と調子に乗って言おうとして、もっと調子に乗ったことを思いつく。
「……オナニーしろ」
「……え」
「聞こえなかったか。オナニーしてみせろって言ってるんだ」
「…………」
 瞬時、ぽかんとするディアーネさん。ちょっと予想の斜め上だったんだろう。
 しかし、紅潮した顔で微笑んで。
「……前から、見ますか。それともお尻から?」
「前から。おっぱい揉みながら」
「了解……しました♪」
 おずおずと身を起こし、俺の前でMの字に股を開いていく。
 何度か交わったとはいえ、何年も憧れのままだった、戦争の英雄であるあの女性が、俺の命令で嬉々として恥ずかしいことをも実行するというシチュエーションに、強い戸惑いと興奮を覚えてしまう。
 何度も自分に襲いかかった、本当に俺でいいのかな、というヘタレた考えと。
 それをねじ伏せるような彼女の強く切なげな視線に、股間が痛いほど勃起する。
「あん……ん、はぁっ……上官殿……上官殿、専用です……私は上官殿専用の、いやらしい娼婦です……っ!」
 言った通りに胸を揉み、いやらしく無毛の裂け目を中指で、人差し指で、薬指で、撫でるように舐めるようにほじくるように、ねろねろと自ら愛撫を繰り返す。
「上官殿の……上官殿のチンポを、慰めるために配属された、雌兵士ですっ……!!」
 別にそんなこと言えと命令してもいないのに、いやらしい、自分を蔑むような言葉を紡ぐディアーネさん。
 一言一言、卑猥なことを言う度に肩を震わせ、上下の口から涎を垂らしている。
 意外とマゾ系なのかも知れない。
「上官殿の精液を戴くのが任務ですっ……上官殿にたくさん孕まされて、たくさん子供を産むのが主任務ですからっ……だから、犯してください……私を、ディアーネを……」
「そりゃいただけないな」
「え……?」
 クリトリスの皮を剥き、小刻みにこねくっていたディアーネさんの手が止まる。
「軍務で産まれた子供なんて可哀相じゃないか」
「……ぁ……」
「軍の命令があればいつでも上官の子を産むような軽い女なのか、君は?」
 答えはわかっていて、敢えてディアーネさんの妄想にツッコミを入れる。
 妄想でも、俺のものであってほしい、なんていう狭量な願いだけれど。
 でも、ディアーネさんは律儀に想像したのか、目から涙を溢れさせながら答える。
「いや……嫌っ……あなたの……アンディ・スマイソンの子が、ほしいですっ……!! ごめんなさい、任務なんてどうでもいいんですっ……あなたが好き、あなたの子を産みたいっ……早く抱いて、私を、いやらしい部下を、いやらしいあなただけの奴隷に堕としてっ!!」
「……いい子だ」
 意地悪したことに罪悪感を覚えながら、泣き出したディアーネさんを優しく押し倒す。そしてギンギンに張り切ったちんこを、泣き濡れたヴァギナに一気に押し込んだ。
「はぁぁっ……あ、あっ……!!」
「……すげ」
 体全体、熱を帯びたディアーネさんの中は灼熱したスープで煮詰めたよう。
 俺のちんこを大歓迎して、膣全体がちんこを抱き締め、子宮口がチュッチュッとキスをくれる。
 上の口は待ちわびたちんこの到来にそれどころではなく、舌を突き出して喘ぎ声を上げていた。
 その口の周りの涎を舐め取りながら、がむしゃらに膣の中を動く。
「んあ、あ、あふっ……ああっ……気持ち、いい、です、ああぁぁっ!」
「俺も……くそ、情けなっ……!」
 あれだけ精神的に優位に立っておきながら、下半身は全く優位じゃない。というか女体の気持ちよさに、俺は未だに大した耐性を持てていない。
 グチョグチョと派手に音を立ててちんこを往復させながら、俺は全く射精感を押し留められる気がしなかった。
 いや、動きを緩めれば快楽も緩み、少しは我慢できるというのも知ってはいるのだが、その動きを緩めるということ自体があまりにも無理な相談だった。
 いとし過ぎる。
 ほんの少しでも手加減しながら愛するなんて、俺の小さな肝っ玉ではあまりにも勿体無くて、バチが当たりそうで、怖くてできるもんじゃなかった。
 だから、俺は我慢できず射精する。
「ひあっ……あ、ああっ……♪ 射精、されてる……ああ、嬉しい……嬉しいのっ……!」
「っく……」
 いつもながらディアーネさんはそれだけで歓喜する。桃源郷にいるかのように目元と頬を緩め、俺を抱き締めて子宮口への連射を浴び続ける。
 それで済ますのは、個人的に悔しい。確かに早漏ですごめんなさい。でも、これだけ熱烈に抱きあっているのに精神的なものでしか快楽を与えられないなんて認めたくなかった。
「……あ、あ……えっ……!?」
 ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅっ……!
 吐きかけた精液をすり潰すように、さらにディアーネさんを突き上げる。
 グチャグチャに蕩けた膣は未だに痙攣し続けているが、俺はそれをどんどん突きまくる。
「あ、そん、そんな、あっ……ひぁねう、あっ……!!」
「好きに使えって言ったよな……?」
「はっ……はい、でも……ああんっ!」
 戸惑いながらディアーネさんは揺すぶられ続けている。
 ああ、わかっている。もうこの先は俺のわがままだ。ディアーネさんが欲しがっていた交接も、愛情も、ザーメンも、さっきでもう充分といえば充分。もう一度やるにしても時間を置いて同意を得て続けるべきだ。
 だけど、俺はそれでもディアーネさんを突いた。
 幾度も幾度も、射精しながら突きまくる。
「や、あ、あっ、ああ、もう、あっ……こんな、あっ!!」
「っく……うう、ああ!」

 結局何度射精したのかわからないくらい、ずっとディアーネさんを犯した。
 しまいにはディアーネさんは手足を絡めるのすら叶わず、でろんとマグロ状態だったが、それでも俺はヘコヘコと犯し続けた。
 何故か。

 ──これだけ愛されているのに、俺も憧れているのに。
 もしかしたら死んでしまうかもしれない旅に。
 アンゼロスさえ連れて行くのに。
 俺を置いていくつもりだというのが、たまらなく悔しかったから。
 わかっている。俺は弱い。クロスボウ「隊」というシステムの一員だから修理とか指揮とか含めて戦えるのであって、一人では何の役にも立たない駄目兵士だ。
 そんなことはわかっている。
 だから、そんな哀しみとか怒りとか、よくわからないものを全てディアーネさんに注いでおこうと思ってしまった。
 疲れて倒れてしまうまで、俺は悲愴な顔でかっこ悪く腰を振っていた。


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